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「若者のもの離れ」対策会議

「若者のもの離れ」対策異業種会議~博報堂コンサルティング×ロッテ×三井不動産レジデンシャル 編

博報堂コンサルティング×ロッテ×三井不動産レジデンシャル

左から、ロッテ 福田貴司氏、三井不動産レジデンシャル 守屋明日香氏、博報堂コンサルティング 喜馬克治氏。

「若者の〇〇離れ」本当にしていますか?

リニューアルした「グリーンガム」

守屋▶ 新築分譲マンションを単身女性に販売するためのマーケティングを担当しています。当社販売物件購入者全体における平均年齢を見ると10年前の42歳から昨年度は49歳へと上がっており、若者をいかに取り込むかは大きな課題です。単身女性購入者に関しては、10年前から20~30代は、30~40%の一定の割合を保っており、このターゲットに限って言えば、若者離れはしていません。世代によって持ち家に求めるものには違いがあって、60代は「住みか」として家を持ちたいと考えているのに対して、20代は「賃貸ではできないカスタマイズ」に魅力を感じているようです。そうしたニーズをくみ取った、若い層に向けたコミュニケーションが必要だと考えています。

福田▶ 「ガム離れ」は確かにあります。ガムは安価な商品なので、消費者にはガムから離れているという意識すらないかもしれませんが、ガム市場全体で、2004年のピーク時に比べ、国内販売額は3分の2になったというデータがあります。特にロッテの看板商品のひとつである「グリーンガム」は、1957年の発売時から愛用してくれたファンが現在50~60代となっており、若返りが必要でした。そこで、品質、パッケージを変更し、30~40代にも受け入れられることを目標に今年4月、リニューアルを行いました。

グリーンガムは「大人のエチケットガム」として売り出されましたが、今の若者はエチケット商品の選択肢が増え、タブレットなどで代用していることも見受けられます。そこで改めてガムの価値の原点である美味しさや香りに立ち返りました。今まで通り「葉緑素配合」をすることで、エチケットニーズを満たしつつ、新たな価値として「初摘みミント使用のフレッシュガム」へとコミュニケーションを改革し、パッケージも一新。57年間支えてくれたシンボルカラーの深い緑と、若々しさを感じる明るいツートンカラーにすることで、若い世代への訴求と、57年間支えてくれたファンへの感謝を表現しました。リニューアルから1カ月後の売上は前年同月と比較して約3倍となり、50~60代のファン層の購入者数を維持しながら、新たに30~40代の購入者が増えました。

守屋▶ 素晴らしいですね。30~40代は、住宅を購入する単身女性の割合も最も多い年代です。今年7月に当社がスタートしたWebサイト「モチイエ女子web」では、女性に様々な切り口から「住」について考える機会を提供することを目指し…

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