ツイッターのタイムライン上に流れるプロモツイートが、独自のターゲティング手法で大きな成果を上げている。ツイッター上で特定のテレビ番組について会話をしたり、そのツイートに反応しているユーザーに広告を流すことで、アクションにつなげているという。

「プロモツイート」は、ツイッターのタイムラインに表示されるネイティブアドの一種。国内での企業の活用も進んでいる。
テレビとの相性を活かす
米国のオンライン広告の業界団体IABは、「In-Feed Units」という枠組みでツイッターのタイムラインに表示される広告「プロモツイート」をネイティブアドと認定している。日本では2011年10月にスタートしたサービスだが、ツイッターの広報によると、3種類の広告の取り扱いがここ1年で3倍に伸びているという。
プロモツイートは、「こんな人が見ているだろう、読んでいるだろう」というあいまいなターゲットではなく、「ツイート」を元に、適切な対象者に配信されているとTwitter Japanヘッド オブ ブランドストラテジーの渡辺英輝氏は言う。「テレビとツイッターは親和性が非常に高く、ツイッターを利用されている方の81%がツイッターを使いながらテレビを視聴した経験があり、その内の75%がテレビ番組についてツイートしたことがあるというデータがあります。そこで、テレビ会話ターゲティングというターゲティング手法もスタートしています。テレビを見ながら番組についてツイートしたり、そのツイートに反応している人に向けて、広告を流すという仕組みです」。
今年のブラジル ワールドカップでは、決勝戦のドイツ対アルゼンチンの放送中の関連ツイート数は世界で3210万件を記録した。こうしたテレビとの相性のよさを活かし、例えば日本戦のタイミングに合わせて、 プロモツイートとして流すのがテレビ会話ターゲティングだ。
その瞬間、テレビを見ていると想定される人を捉えているため、特定の番組の視聴者をターゲットにする広告は効果が高い。しかも、元々関心があってテレビを見ているので、番組内容や登場者に関連するようなCMなら流れてきても、違和感がない。渡辺氏は、広告を流すそのタイミングこそが重要だと語る。「広告がネイティブかどうかよりも、ユーザーにとって有益な情報をどう出すか、ではないでしょうか。プロモツイートはリアルタイム性が大きな特徴で、ユーザーの気持ちと行動のシグナルをベースにしているので、視聴者がどういう気持ちになっているのか、コンテンツを見せるための適切なタイミングを重視しています。それができれば、ユーザーは広告であっても避けたり、スルーせずに受け入れてくれると思います」。


日本代表戦のタイミングに合わせ、メルセデス・ベンツジャパン社が、日本代表選手をアンバサダーとして起用した新CMをプロモツイートとして流した。
タイミング次第で成果に直結する
プロモツイートの広告効果は…