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地域の注目企業の広告戦略

地域の新聞社が挑む 読者との新しい関係構築

西日本新聞社

展開 1 イベント

地域住民と直接触れ合うイベントを実施

「まわしよみ新聞」の会や記者による出張事業など、地域住民と直接コミュニケーションを図る機会を数多く設ける。

新聞でコミュニケーションする「まわしよみ新聞」活動

西日本新聞社が発行する日刊紙『西日本新聞』は、九州ナンバーワンの発行部数を誇るブロック紙である。近年、スマートフォンの普及に伴い、ネット上で無料のニュースを読む人が増え、全国的に“新聞離れ”が加速している。この状況を打開するため、同社では新聞を身近に感じてもらい親しんでもらうための施策を積極的に実施している。

2012年にはテレビCMをリニューアルした。「新聞の一生」篇など、新聞の制作現場から読者の手元に届くまでをユーモラスに描き、「西日本新聞はあなたに伝えたい情熱でできています」「約400人の新聞記者たちが毎日紙面を作っています」といったメッセージを発信した。お客さまセンター部次長の中村昌子氏は、「当社の歴代CMは“九州とともに”といったコーポレートメッセージを流す内容でした。新CMでは西日本新聞がどういう新聞なのか分かりやすく伝えたいと考えました」と話す。だが、企画案を社の幹部に説明したところ、新聞がどう作られるかといった誰もが知っていることをわざわざCMで言う必要があるのか、という声も聞かれた。しかしある役員の、トヨタですらCMで免許を取ろうと言っているのだから、という意見で企画採用の方向に動いたという。

販売局 企画開発部次長 斉田康隆氏は次のように話す。「そもそも新聞社にはお金をかけて自社の宣伝をする文化はありませんでしたが、もうそんな悠長な時代ではありません。新聞社も販売部数を伸ばすため、一般向けの広告が必要な時代です」。

西日本新聞社の企画事業局 地域づくり事業部では、2011年11月、市民が新聞とともに地域の未来を語り合う場「ニュースカフェ」をスタート。その取り組みの中で、今注目を集めているのが、新聞をコミュニケーションツールとして活用する「まわしよみ新聞」…

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