生活者自身による情報の受発信が活発化し、消費行動は大きく変化しています。この変化に対応したこれからのマーケティングのあり方とは? インテージが考えるリサーチと、データを活用したコミュニケーションによるマーケティング変革の道筋を全7回にわたりレポート。第4回は、動画広告の効果測定ソリューションを紹介します。
大手企業からの相談増加
動画への関心高まる
消費者のネットでの動画視聴習慣も定着し、近年企業の関心が高まる動画広告。メディア接触から購買行動までを同一サンプルから取得する、インテージのシングルソースパネル「i-SSP」では、動画広告のデータも取得していることから企業からの問い合わせが増加しているという。「現在、多いのはテレビCMと動画広告を合わせて出稿している大手企業の方からの相談。特に、この半年で問い合わせが急増している」とインテージの徳 隼之介氏は話す。
インテージでは動画にタグを埋め込むことで、視聴時間やスキップの有無などを捕捉している。動画広告配信事業者でも動画の閲覧時間などの測定はできるが、インテージでは「i-SSP」を活用することで、動画に接触したユーザーのWeb閲覧ログや購買行動、また企業が希望する独自項目のアンケートを組み合わせ、態度変容も検証できる。
さらに「テレビと動画広告の効果的な組み合わせが知りたいという相談が多い」と徳氏。投資配分をどうすべきか、テレビと動画広告で同一素材を流すべきか、異なる素材を流すべきかなど、様々なトライアルがなされている中で効果を検証し、知見を蓄積していきたいと考える企業が増えているのだ。
ユーザー一人あたりの適切な接触回数を検証
日別の動画広告とテレビCMの接触積み上げ
「i-SSP」を活用すれば、テレビCM(リアルタイム)と動画広告だけでなく、テレビCMのタイムシフト視聴も含めた特定サンプルの動画の接触回数を把握することができる。
テレビCMと異なり、一人ひとりのユーザーに対する広告の接触回数をコントロールできるのも動画広告の特徴。それゆえ、「従来からあるテレビの出稿量のような指標ではなく、一人ひとりのユーザーに焦点を当て、テレビとネットを組み合わせ、どれくらいの回数の動画に接すると好感度向上や購買につながるのかを知りたいと考える企業が増えている」と言う。
またインテージが今年6月に提供を開始した、テレビCM・Web広告のリーチ状況をスピーディーに確認できるトラッキングツール「Campaign Tracker」の結果を見て、ターゲットの中でもテレビだけではリーチできない若年層などを狙って、動画広告を出稿するなどの活用もされ始めている。
さらに「動画はバナーに比べ、情報量も多く、与えるインパクトも強いので、クリエイティブの検証も重要なテーマになってくるはず」と話す徳氏。今後は、バナー広告で行われているようなABテストを行いたいというニーズにも、「i-SSP」で対応していきたいと考えている。このクリエイティブテストは、動画広告だけにとどまらず活用可能性は広がる。「テレビCMは放映前にクリエイティブテストを行うことが多いが、そのテストを動画広告で行おうとする企業も出てくるのでは。ナショナルクライアントの動画広告の活用は始まったばかり。シングルソースパネルの『i-SSP』は、メディアの組み合わせによる相乗効果の検証にも活用可能。多様な調査ニーズに対応していきたい」と徳氏は話している。
「 i-SSP」「シングルソースパネル」は、株式会社インテージの登録商標です。
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