スマホゲームユーザーの急速な伸長に伴い、オンライン動画の中で「ゲーム動画」が存在感を増している。そんな中、サイバーエージェントの子会社でスマートフォン広告マーケティング事業を展開するCyberZでは、スマホゲームに特化したプレイ動画共有サービス「OPENREC」を開発・運営している。
スマホゲームと高い親和性を持つ「ゲーム動画」に注目
スマートフォン端末の普及やネイティブアプリ・ブラウザゲームともに有力タイトルの提供が続き、ますます拡大の一途をたどるスマートフォンゲーム市場。昨年のスマートフォンゲーム市場規模は5468億円に達し、前年比178%に拡大。さらに2014年に入り、市場規模推計は6584億円と見込まれている。2015年以降もスマートフォンゲーム市場は高い成長率を維持することが予想される中、こうした急速な市場拡大を受け、各ゲーム提供会社は、さらなるユーザーの獲得とコミュニティの活性化ならびにユーザーの熱量を高めるための様々な取り組みを行っている。
こうした中、スマホゲームユーザーの視聴頻度が増加している動画コンテンツにおいて、ユーザーの自己顕示欲を高める“プレイ動画”に着目し、ゲーム×動画というジャンルで市場の活性化を図っているのが、プレイ動画共有サービス「OPENREC」を運営するCyberZである。
同社取締役の市川陽氏によれば、海外では「ゲーム動画」を楽しむ文化が広がっており、一般ユーザーからの投稿も多い。いまやYouTubeのユーザーの約30%がゲーム動画を見ていると言われるなど、ゲーム動画はオンライン動画の中でもひときわ大きな存在感を放っているという。
ゲーム動画には「ゲーム解説動画」「ゲーム攻略動画」「プレイ動画実況」などがあり、ゲーム動画の視聴目的は「ゲームについて詳しく知るため」が66.7%で最も高く、続けて「他のユーザーがどのようにプレイしているかが気になったため」が51.3%、「攻略方法を調べるため」が47.1%となっている(CyberZ調べ)。能動的に視聴されるゲーム動画は、視聴後に過半数のユーザーが対象ゲームをインストールするなど、購買にも影響を与えている。
動画から生まれるゲームの新しい楽しみ方
「OPENREC」は、スマホゲームに特化した、プレイ動画共有プラットフォームである。ゲームメーカーが専用のSDK(ソフトウェア開発キット)をゲーム内に導入することで、ユーザーが簡単に自分のゲームプレイを録画・編集し、オリジナルのプレイ動画を作ることができる。制作した動画は、ソーシャルメディアでシェアしたり、アプリのコミュニティ内で共有、コメントをつけあうこともできる。
例えば、具体的な使用シーンはこんなイメージだ。ゲームのプレイ中に、見せ場となる「RECシーン」に差し掛かると、録画をするかどうかを尋ねるボタンが表示される。いいプレイが録画できたら、そのまま簡単な編集を行い、Facebook、Twitter、YouTubeなどで友人にシェアする。動画はコミュニティ上にも蓄積され、再生回数ランキングが見られたり、気になるユーザーをフォローしてその人のプレイをチェックすることもできるなど、動画を核にゲームの話題で盛り上がるための様々な仕掛けが用意されている。
「これまでのゲーム動画は、ある程度の撮影技術や編集技術を持っていないと制作が難しく、一般の人にはハードルが高かった。しかしOPENRECでは、スマホでプレイしている最中でもワンタップで録画、保存できます。編集もスマホ上でできるので、一般のユーザーにとってはゲーム動画がぐっと身近なものになります。『今のプレイはよかったから、皆に見てもらいたい!』と感じた瞬間を逃さず、気軽に動画を共有できるようにすることで、ゲームユーザーのコミュニティを盛り上げていきたい」と市川氏。
海外でも既に同様のプレイ動画共有サービスが複数ローンチされているが、OPENRECではユーザビリティ向上を目的として、コメント投稿機能の多言語対応や、ユーザーの実況ボイス追加機能、複数ユーザーが同時対戦するマルチプレイ向け編集機能などを搭載し、さらにプレイ動画を身近なものにしようとしている。
ゲームをした後も、動画を共有することで2重にゲームを楽しめる。「ゲーム動画の普及を通じて、ゲームの新しい楽しみ方自体を広げていきたい」と同社 スマートデバイスイノベーション事業部 プロデューサーの藤田泰寛氏も話す。
動画でユーザーをモチベート企業プロモーションにつなげる
OPENREC内でさまざまなジャンルのプレイ動画を見ることで他ユーザーのモチベーションが高まる効果もあり、既存ユーザーの活性化も期待できるという。さらには、OPENRECアプリや外部SNSから新規ユーザーを送客することで、新規ユーザー獲得にもつなげられる。
「将来的には、OPENRECを入れた異なるゲームのアプリ間でのコミュニティ連携や相互送客を実現し、ゲーム市場全体を盛り上げていきたい。」と市川氏。スマートフォン市場において「ゲーム動画」というカルチャーを根づかせ、日本で新たな市場に育てていきたいと意気込みを語った。
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市川 陽 氏CyberZ 開発・メディア担当 取締役 |
藤田 泰寛 氏CyberZ スマートデバイス イノベーション事業部 プロデューサー |