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ロングセラーブランドのコミュニケーション戦略

大王製紙「エリエール」“業界初”を生み出す商品開発力

エリエール

トイレットペーパーのトップブランドである「エリエール」。従来の規格に捉われず、シングルタイプとダブルタイプの開発や花柄プリント、香り付き商品など、新しい商品を生み出すことで業界を牽引してきた。その原動力は、消費者の潜在的ニーズに応える商品開発力にある。

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左 1979年 右 2014年

生活者や流通の信頼を獲得

大王製紙の家庭用紙部門「エリエール」が今年、35周年を迎えた。

1979年、エリエールブランドはティシューペーパーの発売から始まる。ティシューは海外ブランドが日本に持ち込んだ後、国内で普及。当時、後発だったエリエールは、商品の強みである「やわらかさ」を実感してもらおうと、発売日の10月1日には全社員が店頭に立ち、買物客に実際にティシューを手に取ってもらい商品説明をするキャンペーンを実施した。「店頭こそ最大のメディア」という同社の理念は、現在も受け継がれている。

店頭は、商品の特性を直接消費者に訴求できるうえ、生活者ニーズや製品への反応をいち早く察知することができる。エリエールブランドは、店頭で収集した生活者の声を反映することで、ラインアップを拡大し伸びていった。エリエールのティシューは、発売から7年でティシューカテゴリーのトップブランドとなっている。

現在、同ブランドの顔となっているのが、トイレットペーパーだ。シングルタイプとダブルタイプの開発や花柄をプリントしたもの、香り付きのものなど、“業界初”を次々と生み出し、トップブランドとなっている。

エリエールブランドに転機が訪れたのは、ベビーオムツ「GOO.N(グ~ン)」が発売された2002年。品質や機能訴求に加えて、マーケティングデータに基づく商品価値や店頭演出などの提案を流通に対して行うようになってからだ。

同社ホーム&パーソナルケア事業部広告宣伝部 広告宣伝課 クロスメディアグループ 課長代理の太田英明氏は次のように語る。「家庭紙業界は数量至上主義で、コストを下げた大量販売が主流でした。そこから脱出して、価値に見合う価格で販売することこそロングセラーにつながるのではないか。そう考えて方向転換しました。全国どこに行っても同じ価格で販売されていることで、生活者のブランドへの安心感や信頼感が高まりました」。

この戦略によってエリエールブランドはさらに伸び、現在ティシューは約1100億円、トイレットペーパーは約1300億円(共に年間)の売上となった。生活者だけでなく、流通にも高い信頼を寄せられてこその結果と言えるだろう。

視点1 商品開発
商品コンセプトは「優しさ」

現在、エリエールブランドは ...

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