「雪印コーヒー」は、2013年に発売50周年を迎えたロングセラー商品。昨年より、20代をターゲットに「オレたちのゆきこたんプロジェクト」を実施している。今年度はプロジェクトの2ndシーズンとして、新しい境地を目指す。

プロジェクトの肝は「自分ごと化」
「雪印コーヒーのメインユーザーは40代半ば。商品と共にユーザーの年齢層も上がっていることが課題でした。今後の50年を見据え、さらに長く愛されるブランドをつくるため、20代を中心とした若年層のユーザーに響く企画とは何かを考えたのが、今回のプロジェクトのきっかけでした」と雪印メグミルク 市乳事業部飲料グループの竹谷和章氏は語る。
同社は、雪印コーヒーの発売50周年を記念し、昨年より「オレたちのゆきこたんプロジェクト」を始めた。雪印コーヒーの新たな世界観を擬人化キャラクター「ゆきこたん」を通じて、若者たちと一緒に作り上げていく企画だ。
同プロジェクトでは、キャラクターの設定をあらかじめ細かく規定してしまうのではなく、あくまでユーザーと共創することを目指した。「単に雪印コーヒーそのものを擬人化するのではなく、ユーザーの皆様と一緒に『ゆきこたん』というキャラクターを考え、創っていくことを重視しました。そうすることで、新たな『コミュニケーション』『ものがたり』『絆』などを生み出していけるのではと考えました」。
メインターゲットの20代前半の若年層はデジタルネイティブ層。普段からSNSなどに慣れ親しむ彼らは、自分の好きなものとそうでないものにはハッキリとした反応の違いを示す世代でもある。そんな彼らに「自分ごと化」してもらうにはどんな仕掛けが響くのか。「彼らの特性を考えると、雪印コーヒーに合うキャラクターとはどういうものなのか、一から一緒に考え、創りあげていく方法が良いと思いました。『ゆきこたんの生みの親』という感覚を持ってもらえれば、『自分ごと化』してくれ、より商品に対しても愛着を持ってもらえるのではと考えたのです」。
アイドルデビューでさらに躍進

6人の「ゆきこたん」が描かれた「雪印コーヒー500ml」限定パッケージ。
前例のない試みに対し ...