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米国広告マーケティング事情

米国 夏の観光キャンペーン

松本泰輔

アメリカの子どもたちの夏休みは長い。早ければ5月中旬、遅くとも6月中旬にはスタートし、そこから約2カ月間続く休暇は、絶好の家族旅行シーズンと言える。そんなアメリカでは、夏前から全米50州が積極的な観光キャンペーンを展開している。

全米旅行産業協会によると、2011年のアメリカ国内旅行(海外からの旅行客を含む、ビジネス目的を除く)の総支出は5641億ドル(約57兆円)にのぼる。アメリカの長い夏休みは絶好の観光機会。毎年、春先から各州観光局による広告キャンペーンが市街やお茶の間にあふれ、全米で熱い客引き合戦が繰り広げられる。

ニューヨーク州:芸能人多数出演CM

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ニューヨーク州:I♡NYニューヨーク州全体の観光キャンペーン。今夏は特にNY市郊外や州北部の観光地をアピールしている。テレビCMシリーズのひとつ「ロングアイランド」篇は当地出身の歌手 ビリー・ジョエルが出演し「私の故郷ロングアイランドには美しいビーチが無限につながっています。釣りや歴史的建造物も忘れないで」と勧誘する。

世界一有名な観光キャンペーン「I♡NY」で知られるニューヨーク。NYと言われて誰もが思い浮かべるのは“New York City”だが、実はこれは「ニューヨーク州観光キャンペーン」。州としては日本人にとって馴染みがないかもしれないが、総面積は東北地方と関東地方を合わせたエリアより広く、東西455km、南北530kmにわたる全米で27番目に大きな州である。観光局は「ニューヨーク市だけではない、ニューヨーク州の魅力を堪能してください」と毎年キャンペーンを行っている。

2014年夏のキャンペーンでは、ロバート・デ ...

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