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会社が変わる、社風が変わる インナーブランディング最新事例

佐藤可士和が仕掛ける「企業を内側から変えるインナーブランディング」

佐藤可士和

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佐藤可士和
サムライ アートディレクター/クリエイティブディレクター。商品・ブランド開発、CIからプロダクト、店舗、空間、広告キャンペーンまで幅広く手掛ける。

ヤンマー
プレス発表会の前に社員向けプレゼン

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ヤンマー「プレミアムブランドプロジェクト」プレス発表会
2013年7月に開催されたプレス発表会の様子。佐藤可士和氏による新ロゴ、奥山清行氏によるトラクターやボードのコンセプトモデル、ファッションデザイナーの滝沢直己氏によるアグリカルチュラル(農業)ウェア・マリンウェアが披露された。

「ここ2年くらいでインナーブランディングの案件が急に増えています」と佐藤可士和氏は話す。ヤンマー、日清食品、キリンビール、ホンダ…いずれも最近、佐藤氏がインナーブランディングを手掛けている企業だ。インナーブランディングに取り組む依頼が増えているのは、ブランディングへの理解が企業の中で深まり、同時にアベノミクスによって企業を取り巻く経済環境が大きく変わるなど、企業としてのブランド戦略が今新しい局面を迎えているからではないかと佐藤氏は考える。社会に対して発信するべき内容を改めて突きつめていく中で、改めてインナーブランディングの重要性が浮き彫りになっている。

佐藤氏の関わるインナーブランディングの中でも大きな展開をしているのが、ヤンマーだろう。元々、創立100周年を機に「次の100年に向けた新しいヤンマーの姿を」と、山岡健人社長からリブランディングの依頼を受け、2013年夏に大規模なプレス発表会を実施。プロダクトデザイナーの奥山清行氏によるトラクターやエクスプレスクルーザー、ファッションデザイナーの滝沢直己氏による農業ウェアなど、世界最高レベルの技術力を持つ新生ヤンマーを象徴するコンセプトモデルを発表して大きな注目を集めた。「プレス発表会当日の午前中には、ヤンマーの社内向けにプレゼンを行いました。その内容は、全世界のオフィスにも中継されました。また、山岡社長との対談映像を、DVDやイントラネットを通して、全社員に視聴してもらい、他にも農機販売店全国大会での講演など、ヤンマーの関係者に向けて話す機会を何度も設けています」。

伝わっていないビジョンは存在していないのと同じ

こうした細やかな活動を重ねるのは ...

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