国際的な広告クリエイティブの祭典「カンヌ国際クリエイティビティ・フェスティバル」が今年も開催された。世界中から3万5000点を超える応募作、1万人以上の参加者を集める巨大イベントである。世界最高レベルの広告コミュニケーションの事例、広告ビジネスの最先端のナレッジが飛び交うセミナー、世界中から集まる関係者たちとの出会いや交流。日々の仕事を離れ、非日常な独特の環境から様々な刺激を受ける、インスピレーションの泉のような場所。「これからのコミュニケーションの可能性」を常に追ってきたカンヌライオンズで、今年はどんなアイデアが評価されたのか。現地からのレポートをお届けする。

今年もカンヌライオンズのセミナーには、華やかな顔触れが出そろった。ジョン・ヘガティ卿ら広告界のレジェンドやセレブリティ(サラ・ジェシカ・パーカーにBONOも登場)、またFacebookのシェリル・サンドバーグなど、旬なビジネスパーソンによるプレゼンが目白押し。最先端のナレッジを共有するためのあらゆるテーマがここでは展開されている。セッション数は実に200を超え、スピーカーも300人以上。セミナーに贈賞式、各地でのネットワーキングパーティにと、「刺激になるが、忙しい!」というのが参加者の共通した感想だろう。
今年カンヌライオンズのホットなトピックと言えば、「ライオンズヘルス」の新設だ。フェスティバルの一部門ではなく、あえて別のフェスティバルとして設立するという試み。テリー・サベージ会長は「この領域は、広告にも独自のルールがあり、業界内のケースのみを知りたい人も多い。そのため従来のフェスティバルとは分けるのが適切」と話す。記念すべき初代グランプリは、日本の産婦人科のビジュアルブックが受賞した。
さらに今年は「プロダクトデザイン部門」も ...