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研究室訪問

ネット時代の「名前」とコミュニケーション

川浦康至(東京経済大学)

おすすめ書籍
川浦教授のおすすめ本は、鷲田清一著『じぶん・この不思議な存在』(講談社刊)だ。「名前に関わる社会心理学や社会における名前の役割・機能は、自己と密接な関わりあいを持っている。自分は他者との関係でしか語れない。となれば名前を付けてくれた人のことや時代に思いをはせることも大事」。

名付けられた側の心理

社会心理学、コミュニケーション学を専攻し、1980年代半ばからCMC(Computer-Mediated Communication)を中心に据え、拡大するインターネット社会におけるコミュニケーションを研究の主軸に置いてきた東京経済大学の川浦康至氏。今、川浦氏が注目しているテーマが「名前」だ。

「この研究を始めるまでは、CMC研究の集大成をしようと考えていた。しかし東日本大震災を経験して気持ちに変化が生じた。このまま研究を進めていいのだろうか。もっと誰にでも関係するような根源的テーマの研究をしたいという思いから名前の研究に至った」という。

名前と言えば、これまでは付ける側に関心が向けられており、付けられた側に関する心理学的研究は、ほとんどなされていなかった。そこで研究の足掛かりにと、川浦氏は総勢54名(日本人32名、韓国人12名、中国人6名、ポーランド人3名、ニュージーランド人1名)に対する自身の名前に関するインタビューを試みた。

「研究のきっかけは思い付きに近かったが…

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