企業のパートナーとして、経営課題をクリエイティブの視点から解決し、ブランド価値を向上させながら組織を活性化させる。新たなルールをつくり、マーケティングコミュニケーション面から革新を果たす佐藤可士和さんの戦略とは。
佐藤可士和氏(さとう・かしわ)
セブン-イレブンの「セブンカフェ」をはじめ、傘や文具のオリジナルブランド「セブンライフスタイル」の開発、ヤンマーのリブランディング、ネットで話題を呼んだ日清食品の「カレーメシ」、本田技研工業の軽自動車Nシリーズ。手がけるキャンペーンは多種多様である。「NシリーズのコミュニケーションではCMに注力していますが、その表現は、面白いとか、話題になるものではない。クルマしか出てこないので、CMの好感度調査でも決して高い順位には上がってこない。でも、全くそれでいいと考えています。CMの一番の目的は、店頭で車を売りやすくすること。実は車の購入を検討している人にはすごく響くように設計しています。購入検討者がお店に行った時に、『今、CMでやっているように雪道でも安全です』というセールストークにつながる表現に徹しているからです」。
企画を考える背景にあるものは ...
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