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日本発の循環型マーケティング

清水聰氏、村上清幸氏、上野昭彦氏

欧米直輸入型ではなく、日本人の消費行動に根付いた新たなマーケティングの研究が進んでいます。理論を提唱する慶應義塾大学教授の清水聰氏を囲み、これを応用した事業を展開するインテージの村上清幸氏、読売広告社の上野昭彦氏に今後の可能性を語っていただきました。

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左から、清水聰氏(慶應義塾大学)、上野昭彦氏(読売広告社)、村上清幸氏(インテージ)。

変わりつつある企業と消費者の関係

清水▶私は大学院でマーケティングサイエンスを研究していました。当時主に扱っていたのがPOSデータとか、アンケートの意識調査データで、これはなんだろうと考えたときに、消費者の行動に関するデータだと気付きました。ノースウエスタン大学に留学する機会があり、そこで消費者行動の体系的なものを勉強して最初の本を書きました。

これをどう世の中に応用できるかを考える中で、消費者行動の理論に合わせて数字を集めて何かやってみようと、企業に「こんなアンケートをとったほうがいい」「こんな分析をしてみては」とアドバイスするようになりました。

村上▶日本のマーケティングは欧米を真似ながら成長し、その中でマーケティングリサーチの整備も進んできました。

インテージは創業50年を越えましたが、当初は市場の監査が中心でした。企業は自社商品の売上は分かっても、マーケットの動向やシェア、購入者については分かっていなかった。そこで、当時の社会調査研究所(現在のインテージ)は、小売店と消費者のパネルを構築しました。

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