オンライン旅行会社の創設メンバーの藤山仁志さんは、顧客接点である言葉に人一倍気を遣う。ホームページ、問い合わせなどのメール、メールマガジンなどインパクトを残しつつ、響く言葉を開発している。

藤山さんが手がけた「ご利用者様の声」のページ。ハネムーンでイタリアを訪れた新婚夫婦の感謝の言葉と、担当者の感想。いい旅であったことが、短い文章の中で伝わってくる。
見出しの言葉、字体、色 一工夫することで印象は変わる
2011年に設立したばかりのベンチャーの旅行会社トラベル・スタンダード・ジャパン。オンラインを活用した新しい取り組みで、海外航空券販売を中心に旅行ビジネスを手がけ、業界から注目を集めている。同社の強みは、顧客ニーズに即した旅行業のエキスパートによる提案力だ。たとえばアフリカや南米の周遊旅行など大手では扱いにくいプランニングができる。それも、即回答による迅速な対応である。
大手、中堅の旅行会社を経て、長年旅行業界に勤める藤山仁志さんは立ち上げメンバーの一人だ。現在は、アウトバウンド/インバウンド事業部の両方の仕事に従事している。立場上、社内全員に向けた連絡や情報をメールで一斉配信することが多く、顧客に向けたホームページビルディング、近日配信予定のメールマガジンの監査(チェック)もしている。リアル店舗を持たない旅行会社のため、顧客との接点は電話での会話かメールでの文面。言葉に対する気遣いは人一倍だという。
あと69%