広告マーケティングの専門メディア

           

研究室へようこそ!

変わるブランドと消費者の関係に着目

井上淳子(成蹊大学 経済学部 准教授)

158_01.jpg

<井上先生のおすすめ書籍>
井上准教授のお薦め本は『サブリミナル・マインド―潜在的人間観のゆくえ』(中央公論新社、下條信輔著)。本人も気づいていない、人の意思決定プロセスの不思議をわかりやすく解説した1冊。

あいまいかつ不可解な関係性

裏切られても、なぜか憎めず、付き合い続けてしまう人......。人と人との関係に合理的な理由だけで判断できないことがあるように、ブランドと消費者との関係も単純に得か損か、買い手と売り手という構図以外の関係があるのではないか。「あいまいだけれど、人間的なブランドと消費者の関係性を追求していきたい」。成蹊大学の井上淳子准教授は、そんな思いのもと、研究者の道に進んだ。

「大きな括りで言えば、消費者行動が研究テーマだが、これまでを振り返ると、常に“関係性”というものに着目をしてきたと思う」と話す。量よりも質、サンプル数は少なくとも、深く人の心理や行動に迫る研究をしたいと、認知心理学の研究者と共同で実証研究に取り組む機会も増えている。最近だと、「人がどんなものに対し希少性を感じ、また希少性を感じた対象に対し、どのように行動をとるか」や、「他者が同じ場で、同じ意思決定課題に取り組んでいる際に、他者の判断スピードが与える影響」などを研究している。

あと66%

この記事は有料会員限定です。購読お申込みで続きをお読みいただけます。

お得なセットプランへの申込みはこちら

研究室へようこそ! の記事一覧

変わるブランドと消費者の関係に着目(この記事です)
広告メッセージを「記憶する」メカニズムを解き明かすには?
ネット時代に活きる、ダイレクトマーケティング
食農連携のマーケティングを考える
マーケティング・サイエンスで、購買行動における人の頭の中を解明できるか?
顧客との信頼関係に関わる、WEBのアクセシビリティを考える

おすすめの連載

特集・連載一覧をみる
宣伝会議Topへ戻る

無料で読める「本日の記事」を
メールでお届けします。

メールマガジンに登録する