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「美」が役立つ時代とは? 積極的な学外連携で成果示す

多摩美術大学

自校に優秀な学生を招き入れるため、卒業生からの支援を増やすため...。大学はいかに情報を発信し、ブランド価値を高めていくべきか。

2013年7月20日、21日に開催したオープンキャンパスでは、作品展示や講評会、ワークショップなどを実施。多摩美生を疑似体験できるイベントだ。

美大のプライドと実学のアピール

多摩美術大学は今年4月、美術学部に2つの新学科を開設する。デザインの諸領域を横断的に学ぶ「統合デザイン学科」と、舞台での身体表現者、劇場空間デザイナーなどを育てる「演劇舞踊デザイン学科」だ。

特に「統合デザイン学科」には、定員120人のところ、約700人の受験者が集まった。同学科のテーマは「コミュニケーションとものづくりの統合」。教員として、深澤直人さん、永井一史さん、中村勇吾さん、佐野研二郎さんらを迎えている。

「広告制作だけでなく、商品のデザインから関わり、コミュニケーションのアイデアまでつなげた例や、プロダクトデザインそのものがコミュニケーションツールとしても機能した例は珍しくありません。今後、現場では、ますます統合的な動きが求められるはずです」と教務部長でグラフィックデザイン学科教授の田口敦子さんは話す。

およそ1年前となる、2013年5月10日付朝日新聞朝刊には、新学科2つの開設を宣言する新聞全15段広告を出稿した。アートディレクターは永井一史さん。一倉宏さんが担当したコピーは「美の大きさ。」と、壮大なテーマから始まる。多摩美が目指すのは、「美術・造形教育を背景とした、デザイン教育」であることを伝えるためだ。

近年、デザイン教育は、一般大学においても取り組まれている。そうした状況で、どう多摩美の立ち位置を押し出すか。田口さんは「私たちのデザイン教育では絵画や彫刻などのファインアートと同様、基礎となる造形力を大切にしています。この点が独自性と言えると思います」と語る。

美の本質への問いから各活動へ

多摩美のPR施策の柱は、学生にはアーティストやデザイナーを目指す動機づけに、保護者には「社会で働いていける」という実感を持ってもらうため、在校生や卒業生の成果をアピールする。最近では、一方的な発信ではなく、実際に体験したり、各ステークホルダーと連携するなど、インタラクションを重視している。

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