BtoB商材は、情報収集の段階で企業のWEBサイトが閲覧される機会が多い。では、WEBサイトはマーケティング活動の中で、どのような機能と役割を担えばよいのだろうか。
価値ある訪問者をどれだけ生み出したか
マーケティングの役割は、顧客の行動をデザインすることであり、売れる仕組みを作ることである。マーケット、顧客、メディアの関係を再構築することが大切で、BtoB企業でも単にホームページをつくっておわりではなく、次世代の宣伝、広報、マーケティング、そしてリアルタイムでの双方向の顧客対応による新しいビジネスの方法論までが求められる。そういう意味で、戦略的に作られなければ、WEBサイトはあまり価値がないと考えている。
WEBマーケティングに成功している企業の事例を参考に、ホームページを制作すると、見映えは良くなるが、運営をはじめると体力を消耗してしまう。そういうケースをよく見かける。ホームページだけをどれほど頑張っても売上は変わらず、営業も頑張らないと売上に効果は現れないという負のスパイラルに陥ってしまう。では、営業をどこで行えばいいか?当然、リアルとネット上を行き来する顧客のいるところである。
ネット担当部門の社内的価値はホームページの改善が本来の目的ではない。WEBサイトへの訪問者が自社にとって価値ある存在であると社内に対して証明することである。(1)施策を考え、(2)訪問者数を伸ばす。ここで完結するのではなく、その先の(3)訪問者の行動(訪問目的)を把握し、(4)関係性(マーケティング目的に対してどれだけ貢献したか)を構築するところまで含む。価値ある訪問者をどれだけ生み出したかで評価されるべきである。
とくにBtoB企業の顧客はWEBサイトから商材の情報を知り得ていることが多いので、顧客のコンバージョンや行動分析を知ることは有効である。その知り得た情報を営業部門と共有することで、確率の高い受注や効率化を目指すべきと考えている。