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著者インタビュー

家電フォルムのルールがわかる1冊

『デザイン家電は、なぜ「四角くて、モノトーン」なのか?』

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デザイン家電は、なぜ「四角くて、モノトーン」なのか?
著者:木全 賢
発行:エムディエヌコーポレーション
価格:1680円(税込)

デザインに対するリテラシー

「これからの時代はデザインが大事」。そんな言葉は日本の製造業でもよく言われてきた話だが、実際に具体的な製品デザインの話題で盛り上がることはほとんどないのではないか。「インダストリアルデザインをもっと面白がって、楽しんでほしい...」。約30年、インダストリアルデザイナーとして活動してきた木全賢氏は今年1月、そんな思いを込め「デザイン家電は、なぜ『四角くて、モノトーンなのか?』を発刊した。

「世界的に起きるメーカームーブメントによるユーザー側の意識変化、3Dプリンターの登場による技術革新により、ものづくりがユーザーの身近なものになっている。それにより製品のフォルム(色形)に対するリテラシーの重要性が増してきていると感じているが、身近な製品デザインの話を楽しむことができない人が多い。インダストリアルデザイナーとして、製品の色形の意味・フォルムとは何かをわかりやすく説明する責任があるのではないかと考えた」と木全氏は話す。

特にインターネットの登場以降、ユーザーとメーカー側が双方向のコミュニケーションができる環境が整ってきた中、ユーザー側のリテラシーが高まり、デザインについて語る機会が増えることが、ものづくりにも好影響を与えるのではないかと考えているという。

四角いのには、理由がある

本書では、同氏の造語である「フォルムリテラシー」(「色形を読み取る能力」の意)の基本的知識として、身近な家電や家具などの具体的な製品(写真約350点紹介)を挙げてインダストリアルデザインの歴史を辿り、製品フォルムの基本ルールを解説している。さらに「過去から現在、そして未来の製品フォルムの在り方についても考察したので、単なる読み物に終わらない実践的な解説書に仕上がっていると思う」と木全氏は話す。

家電製品はなぜ四角いのか、色がモノトーンばかりなのはなぜか...。本書を読み進めていくと、そこにある理由も見えてくる。「タイトルにも入っている『四角くて、モノトーン』なフォルムはユーザーによる淘汰を経て完成されたフォルムで、決して古くなることはない。それはアップルやバルミューダなどトレンドリーダーの製品フォルムを見ても明らかなこと。製品フォルムの基本や歴史を知ることで、日本のメーカーの人たちにも、自信を持って『四角くて、モノトーン』なフォルムの製品を開発してもらいたい」と木全氏は話している。

木全 賢氏(きまた・けん)

デザインコンサルタント。1985年シャープ入社以来、一貫して工業デザイン分野にかかわる。日本サムスンなどを経て、2006年独立。主に中小企業へのデザイン支援を行う。

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