12月20日にオープンした、イオンモール幕張新都心。
消費活動に体験を組み込む
昨年12月20日にイオンモール幕張新都心が開業した。「“夢中”が生まれる場所」をモールコンセプトに掲げ、「体験型施設」を積極的に導入し、その数は施設全体の3割を超える。モノを買うだけでなく、コトを体験できる場所となることで、来場者の滞在時間の延長や消費行動に伴う付加価値の向上につなげていく。利便性、価格の安さ、口コミ比較などの特徴により支持を増やしてきたネットショッピングに対する店舗販売のポジショニングを明確にした形である。
ここ最近、メディアでは生産現場や施設運営の裏側を紹介するものが増えてきている。メディアを通じて知り得た情報を直接体験することで自分ごとにしてもらえるという意味では、店舗にとってもブランド体験の向上や消費活動に体験を組み込むことによる消費ニーズの拡大にもつながる。例えばスポーツ用品を購入する際に、今までは使用場面を想像して商品を購入していたが、購入後の活動を体験する中で購入することで、初めて気づくこと、自分に必要なもの、周囲の人が使っているものなどを意識するようになり、ニーズが顕在化していく。
能動的体験が増える
イベント自体が直接体験できるコミュニケーションツールとして活用され、伝え手側の一方的な情報伝達に終わらず、その場で受け手の反応に合わせた対応を行うことができる、受け手が自分で感じることができるという柔軟性を生かしたものが多かった。今後は受け手が能動的に体験していくものが増えていくだろう。
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