データドリブンマーケティングが主流となりつつある米国では、広告会社の取り組みも進んでいる。ツアーでは社内にデータサイエンティストを抱える大手エージェンシーのOgilvyOneを訪問。取り組み事例・組織体制をレポートする。
サイエンティストとマーケターが協働するコツ
―Ogilvy One
解説するディミトリ・マークス氏。氏の著書の翻訳版は日本でも、ヒットした。
データ分析・運用体制を整えるにあたり、悩ましいのは人材の確保だ。「最も人材を獲得しづらいのはアナリストです」と、『Sexy little numbers(邦題:データサイエンティストに学ぶ「分析力」)』の著者である、オグルヴィ・ワン・ワールドワイド・NY(以下OgilvyOne)マネージング・ディレクターのディミトリ・マークス氏も語る。
しかもアナリストは、幅広い領域で必要とされる。氏によれば、その領域は「(1)事業計画(予算配分計画やシナリオ作成)、(2)デジタル媒体分析(出稿計画や行動ターゲティング)、(3)計量経済学モデル(効果測定、マーケティングミックス)、(4)ソーシャル分析(傾聴と解析)、(5)測定とレポーティング(計測計画、ダッシュボード開発)、(6)WEB分析(テストや最適化)、(7)ターゲティング(セグメンテーション)、(8)定量調査(質問策定、測定)」と多岐にわたる。
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