テレビCMから企業名、想起できますか?国内の宣伝費上位企業39社を対象に、過去半年間に流れたテレビCMの想起率、およびそのCMから企業名想起できたサンプル数を1カ月ごとにリサーチ。これにより企業ブランドの想起率を算出。さらに、特に注目したい1社の半年間の平均値の推移を検証します。
奇抜なストーリーとキャスティングでインパクト

東京ガス 「ガスの仮面」シリーズ
今回はCM想起数が前々月103件から、前月302件、今月333件と、2カ月連続で増加した東京ガスのテレビCM「ガスの仮面」シリーズを取り上げます。
東京ガスは2013年10月から、俳優の竹野内豊さん扮する「仮面の男」が、バレエに打ち込む少女を、バレエ本公演に向けて成長させてゆく姿を描いた新CMをスタート。人気漫画『ガラスの仮面』をモチーフにしたコミカルでシュールなストーリーと、これまでコメディの印象があまりなかった竹野内さんを起用するという意外性のあるクリエイティブで、ミストサウナ「ミスティ」など同社の商品・サービスを訴求する内容となっています。
想起者の属性を見ると、男性45%、女性55%と男女バランス良く、年代別では男女共に40代の想起が目立ちました。「東京ガスはどのCMもセンスが良い」(30代女性)、「続きモノのCMは多々あるが、次はどうなるのか気になる。企業カラーをいい意味で裏切る、印象に残るCM」(40代男性)、「CMのストーリーは不可解なところがあるが、かえってその点が気になり、CMが印象付けられ、WEBサイトにアクセスしたくなる」(50代男性)といった、ストーリー展開に好感を寄せる声が多く挙がりました。一方で「面白くて興味を持てるが、ストーリーの印象が強すぎて、商品である床暖房の印象が薄くなっている」(30代男性)といった声も聞かれました。