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生活者行動パターン分析

生活者から自動生成される「二次データ」こそ、仮説の宝庫

辻中俊樹

年齢、性別問わず、全ての生活者には必ず「生活動線」がある。生活とは時間と空間が織りなす一つの線の上を、動いたり止まったり、時にしゃべったり、沈黙したりすることの連鎖...つまりは24時間×365日の暮らし方、活動の仕方の流れといえる。100人が100通りの「生活動線」を持っているように思えるが、分析していくと実はいくつかのパターンがあることが見えてきた。世代・時代・ライフステージなどによって構造化しうるパターンだ。このパターンが分かれば、「例外」も見えてくる。本連載では全6回にわたり、代表的な「生活動線」のパターンを解説していく。

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「頻度」と「突発性」の間を揺れ動く生活動線 通勤など繰り返される、生活行動。旅行などの突発性ある行動。生活動線は、「頻度」と「突発性」の間を揺れ動くもの。

相対的に違うことの意味

「生活動線」という視点から、生活の動向や生活者インサイトを構築することについて5回にわたって述べてきた。インサイトを把握するとは、何よりもまず「生活」に対する"気づき"を持ち、それを連鎖させていくことで「仮説」を整理していくことに他ならない。

「生活動線」というものは、老若男女、万人に共通するものである。もちろん、それぞれのセグメントごとに、特性に違いがあるのは当然だが、それは「相対的」な差異にすぎない。しかし、この「相対的」に違っているということが重要なのである。

外出行動などを含めた動線、それが生みだされる事情、その心理状態、加えてそれを支えている道具立てなどは、それぞれのセグメントによって決定的に違っているといっていい。むしろ、この差異にこそ、セグメントの規定因子があるといってよいくらいだ。

この「相対的」に違っていることへの注目を煎じつめれば、「生活動線」からの"気づき"の前提は、まず「自分自身」に"気づく"ということに尽きる。「自分自身」の「生活動線」を把握することである。24時間、365日の自分自身の生活動線を整理してみることである。これは決して特殊な方法を必要とするわけでもなく、調査コストのかかるものでもない。

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