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横浜国立大学、「YNU」にブランドイメージを統一

横浜国立大学

2007年にスタートした「学生広報サポーター」。採用された学生には、広報担当副学長から委嘱状と身分証明書が交付される。広報・渉外室の職員の中には、かつて学生広報サポーターとして活動していたメンバーも。

2010年3月にUIとWEBサイトを大幅にリニューアル。以来、横浜国立大学ではUIを広く社会一般に浸透させることをコミュニケーション活動における長期的な目標としている。「これまで、本学の呼称はエリアによって異なっていた。近隣エリアの方々は『国大』(横浜市立大学の『市大』に対して)、他エリアでは『横国』。一方、海外ではどの国・地域でも『YNU』と呼ばれていた。グローバル化がますます進むなかで、今後は国内外を問わず『YNU』にブランドイメージを統一していこうと考えた。大学のミッションは、良い人材に知識や教養・専門スキルを身につけさせ、世の中に役立つ人材として輩出すること。その人材の価値を見出し、認めていただくためには、社会におけるブランドイメージも重要な要素のひとつと考えている」(総務部 広報・渉外室長 大澤俊正氏)。

UI浸透のカギになると考えたのが、インナーコミュニケーション。在学生や教職員など、学内がまずその重要性を理解し、実際に活用することで、浸透率が高まると考えたのだ。手提げ袋や封筒などのツールを刷新したほか、「YNU」のロゴ入りの名刺が簡単に作成できるテンプレートをWEBにアップするなど、UIを積極的に活用しやすい環境を整えた。使用にあたってのガイドラインは、誰もが共有しやすいよう、あえてリーフレット形式でコンパクトにまとめている。

国立大学のステークホルダーは、在学生とその父母、卒業生、教職員、地域住民に加え、広く国民全体。私立大学と比べ、より広範囲を対象にコミュニケーションしていく意識が不可欠だと大澤氏は話す。「本学に求められるのは、高等教育機関として、本学の使命に則った教育・研究活動を行うこと。そして我々広報に求められるのは、その使命と取り組みの様子を広く社会にお伝えしていくことだ。重視しているのは『グローカル』の視点。86校ある国立大学の中で、他校と同じことをしていても意味がない。横浜ならではの視点で研究に取り組み、その成果を世界に向けて発信していきたい。たとえば、人口が集中する都市部に特有の環境問題に関する調査・研究。その成果を経済成長中の新興国にも伝え、課題解決に役立ててもらうといった具合だ」。WEBサイトでも、世界規模で考え、地域で実行し、世界へ向けて発信するレポートとして「GLOCAL REPORT FROM YOKOHAMA」を掲載しており、定期的に更新している。

幅広いステークホルダーとのコミュニケーションのため、学内外に向けた広報紙誌の充実を図っている。教職員向けの広報紙『YNU NEWS』は年10回、在学生・受験生向けの『ヨコマガ』は年2回、企業など広く社会一般向けの『YNU』は年2回、卒業生向けの『Close up YNU』は年2回と、とにかく種類が多い。広報・渉外室長の職に就く前、民間企業で長年にわたりコピーライターやクリエイティブディレクター、マーケターを経験してきた大澤氏は、そのスキルを活かし、こうした紙誌面のコピーライティングも担当している。「大学に関する知識が十分にあり、かつコピーライティングのスキルがあり、社会全体の流れも把握しているからこそ書けるコピーをめざしている」(大澤氏)。

    ステークホルダー別・充実の広報紙誌

    ヨコマガ

    2010年から、在学生や受験生を対象に年2回発行している『ヨコマガ』。学内設置のほか、オープンキャンパスなどでも配布。企業の広告も多数掲載されている。

    YNU

    企業をはじめ広く社会一般向けに年2回発行している『YNU』は、同校の4つの精神「実践性」「先進性」「開放性」「国際性」のいずれかを毎年の編集テーマとしており、卒業生がアートディレクターとして制作に参加している。

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