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一人ひとりに最適なコミュニケーションを――それぞれの花を咲かせよう

京井良彦

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本連載も第20回を迎え、今回で最終回となりました。これまでご愛読いただいた皆さまに感謝です。いろいろなテーマを取り上げてきましたが、結局、僕の主張する未来地図は、「一人ひとりに最適なコミュニケーション」という一言に尽きるようです。

これは、「多対一」のコミュニケーションと言い換えることもできます。たとえば、マスメディアはすべての受け手に一律に情報提供する、「一対多」のコミュニケーションです。でも、これまで当たり前だと思っていたこの関係は、インターネットの登場によって変わりました。インターネットは、多くの情報に多くの受け手が自由にアクセスできる場を提供する「多対多」のコミュニケーションを実現したわけです。そして今、ソーシャルメディアの浸透と共に目指すは、「多対一」のコミュニケーション。つまり、多くの発信者が一人の受け手に対して最適な情報や体験を提供するという究極のコミュニケーションです。

たとえば、シンガポールの通信会社・スターハブが実施した「サードアイ・プロジェクト」という施策があります。これは携帯電話メールの文字を音声に変換するサービスを使って、目の不自由なユーザーをサポートするボランティアネットワークです。目の不自由なユーザーが携帯カメラで周囲を撮影しアプリから写真をアップすると、それを見たボランティアから「左に高原が見えますよ」とか「黄色い花が咲いていますね」などのメールが届き、それが音声に変換されてアナウンスされるというもの。ユーザーは、このガイドによって周囲の環境がイメージできるようになるわけです。コールセンターや事務局を設けることなく、完全に一般ボランティアのモチベーションによって成り立っているのがすごいところです。多くの人が一人の受け手に対して最適な対応をする「多対一」のコミュニケーションに向かっていますよね。

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