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ロングセラーブランドのコミュニケーション戦略

味を表現する言葉は提示しない。ロングセラー「黒ラベル」のこだわり

サッポロビール「黒ラベル」

ファンがつくる世界観

パッケージにある星のマークが印象的な「サッポロ生ビール黒ラベル」。発売後に顧客に呼ばれていた愛称である「黒ラベル」が商品名になるなどファンがブランドを作ってきたと言えるロングセラー商品だ。

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今年36周年を迎えるサッポロ生ビール黒ラベルは、口に含むとふわっと広がる麦のうまみや、ほどよいコクと爽やかな後味でファンの心をわしづかみにしてきた。そのルーツは、1957年に東京と横浜など都市部で限定発売された「サッポロ壜生(びんなま)ビール」にまで遡る。

サッポロ壜生ビールのセールスポイントは「飲食店の生ビールをびん詰めにした」ことだった。当時、家庭では熱処理されたビールが飲まれており、生ビールは夏場に飲食店で飲むものだった。翌58年、サッポロ壜生ビールは北海道でも発売。先行発売した地域では漸減傾向をたどったが、北海道では好評を博した。この要因としては、暖房が普及した北海道では、冬でもビールがおいしく、飲むなら「生」を、ということだったらしい。サッポロ壜生ビールはやがて、観光客の間で、北海道だけで飲むことができる「幻の生ビール」と呼ばれるようになる。

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