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マーケターはデータを味方につけよ!

ディミトリ・マークス(オグルヴィ・ワン・ニューヨーク)

カギは、競合が持っていないデータにいかにアクセスするか

マーケティングにおけるデータの有効活用は、欧米企業に先進的な動きを見ることができる。『データ・サイエンティストに学ぶ「分析力」』の著者ディミトリ・マークス氏に、米英の動きと、日本における取り組みの展望を聞いた。

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ディミトリ・マークス氏
オグルヴィ・ワン・ニューヨーク マネージング・ディレクター。『データ・サイエンティストに学ぶ「分析力」』(原書:Sexy Little Numbers)著者。ベルギー、アントワープ出身。1998年にブリュッセルのオグルヴィ・アンド・メイザーに入社し、アナリティクス領域をリード。現在は、オグルヴィ・ワン・ニューヨークのマネージング・ディレクター、オグルヴィ・ワン・ワールドワイドのボードメンバーとして、グループ全体のマーケティング・ストラテジー、CRM、アナリティクスを担当するストラテジー・チームをリードしている。

─近年、マーケティングの領域で「定量化」「数値化」に注目が集まっているのはなぜでしょうか?

A.2つの大きな理由が考えられます。第一に、これまで以上にデータの数が増えていることです。今日、私たちは過去の10年間でつくり出したデータより多くのデータを、たった一日でつくり出しています。そうしたデータを活用することで、マーケターは自分たちの顧客をよりよく理解し、予算をどのように投資すればいいか、賢い決断を下すことができます。

2番目に大きな要因は、より範囲が広がった経済環境です。経済が不確実な時代は、企業には利益を改善させるという重責があり、よりマーケティングROIを重視することが求められます。そのため、さらなる説明責任への要求と相まって、戦略の根拠となるデータを提示することが、マーケティングの世界でも重要になってきました。

─マーケティングの定量化は、企業にとってどう役立つのでしょうか?

A.定量化は、多くの点でマーケターを助けます。私の自著『データ・サイエンティストに学ぶ「分析力」』(邦題)は、マーケティングやビジネスに関する質問とそれに対する回答で構成されており、その回答は、データが導きだしてくれています。

まず「Who do we talk to?(誰に話をするか?)」では、適切な顧客や見込み客にターゲットを絞り込むうえでデータがヒントになるということを解説し、「What do we talk about?(何を話すか?)」では、データの活用で顧客をよりよく理解することができ、その結果、顧客により良い価値を提供することができるようになると述べました。いかにデータが、ターゲットにしたい顧客や見込み客を見つけるための手助けとなるかを、リアル・デジタル両面を視野に入れて説明しています。

さらに、測定についても解説しています。「How do I know if it works?(データの活用が奏功しているかどうかはどのようにすればわかるか?)」では、データはほとんど全てのことを測定する能力を持っていることを述べています。何が奏功し、何が奏功しないのかわかれば、次にマーケターが考えることは「もっと成功させるにはどうしたらいいのか」、「成功しそうなことをもっとしたい」、「成功しないことはなるべく避けよう」......と具体的な戦略構築につなげることができます。

そして最後には、「いくらお金を使うべきか?」といった質問があります。データは、そうしたさまざまな疑問に対する答えを、より科学的な方法で見つけ出す手助けをしてくれるのです。

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