コミュニケーションデータシステム(CDS)が行う、1週間単位で記憶・印象に残っているCM調査(関東130万人のモニターから毎週1200名を抽出)から分析。
テレビCMから企業名、想起できますか?
国内の宣伝費上位企業を対象に、過去半年間に流れたテレビCMの想起率、およびそのCMから企業名を想起できたサンプル数を1カ月ごとにリサーチ。
これにより企業ブランドの想起率を算出。さらに上位20社の半年間の平均値の推移を検証する。
「電気ウナギイヌ」が気になる視聴者をWEBへ誘導
今回は、CM想起数が前月(2013年3月)68件から当月(2013年4月)140件と大きくアップした、東京ガスの「エネファーム」を取り上げます。
東京ガスの家庭用燃料電池コージェネレーションシステム「エネファーム」は、2013年3月から、人気俳優の長谷川博己さんを新たに起用し、新CMをスタートしました。CMには、漫画『天才バカボン』に登場するキャラクター「ウナギイヌ」をモチーフとした「電気ウナギイヌ」が登場。自ら発電し、腹部のコンセントから電気供給を行えるという設定で、クールな印象の長谷川さんとのコミカルなやり取りが女性を中心に注目を集めています。
想起者の属性を見ると、男性25%・女性75%で女性の割合が高く、特に女性では20~60代まで幅広い世代から支持を集めています。「面白いCMにありがちな、何のCMだか分からないという問題がクリアされている。落ち込む電気ウナギイヌを励ます長谷川博己の台詞も良く、どこを取っても最高」(60代男性)、「出演している俳優さんが、愉快な歌を歌わなそうな印象なのに、電気ウナギイヌと一緒に歌うのでインパクトがある。電気ウナギイヌが気になって、サイトを見にいこうと思った」(40代女性)、「長谷川さんのまじめで爽やかな演技と内容のギャップが面白い。歌の続きを聞きたい」(50代女性)といった声があがっています。
東京ガスのWEBサイトでは、「CMを見て、エネファームより電気ウナギイヌのほうが気になっちゃったあなた、のためのページ」という特設サイトを設置。電気ウナギイヌを前面に出しつつ、エネファームへの興味・関心を喚起する構成となっており、検索だけでは終わらせない、WEBとの連動企画が展開されている点にも注目です。
(分析:CDS 大椋美保)