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クリエイターインタビュー

アイデアを伝える、立体モデル

桑野陽平(プロダクトデザイナー)

今号からの新連載、「クリエイターインタビュー」。
毎号、編集部が注目するクリエイターに話を伺います。
今回は、グッドデザイン賞など多数の受賞歴をもち、2010年に無印良品デザイン室から独立した、桑野陽平さんを訪ねました。

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桑野陽平(くわの・ようへい)氏
1980年生まれ。2004年多摩美術大学卒業後、良品計画を経て、10年YOHEI KUWANO DESIGN STUDIO設立。09年IF Product Design AwardGoldPrize受賞。12年IF Product Design Award受賞。06、07、08、09、11、12年にGood Design Award受賞。

高校生の頃は、ファッションデザイナーを志していました。華やかなショーの中、スポットライトを浴びるのは作品で、デザイナーは最後にちらりと登場するだけ。当時、「ファッション通信」(BSジャパン)で見たその様子は、「実は目立ちたがり屋だけど、あからさまに目立つのは恥ずかしい」という思いを持っていた僕にとって、たまらなくかっこいい仕事でした。

そんな僕がプロダクトデザイナーの道に進んだのは、予備校時代に親しくなった友人が、大の"プロダクトマニア"だったから。のちに彼とはデザインユニットを組み、ともに良品計画へ入社することになるのですが、彼の影響で、さまざまな展示会や、プロダクトデザイナーの講演会に行くようになりました。

 

そうして多摩美術大学に入学し、プロダクトデザインを専攻。当時は展示会という展示会に足を運び、デザイン関連の雑誌も隅々まで読み漁って、今よりも「デザインとは何か?」といったことを考えていたように思います。

転機は、大学2年の時に1年間参加した、深澤直人さんが講師を務めるワークショップ。そこで、オブザベーションという手法を初めて知りました。それまで「リサーチやインタビューを重ねて問題点を見つけ、解決の方法を導き出すのがデザイン」と教わってきた自分にとっては衝撃的で、またとてもしっくりきたことを覚えています。ユーザーが自分自身でも気付いていないような生活の中の小さな問題点や行為を発見し、その解決策を具体的なプロダクトに落とし込むことで、「自分は実はこんなことに困っていたのか」とユーザーに気づきを与える。その考え方に夢中になり、それ以降、他人の家にあがり込んで、アイデアの元になりそうな写真をとにかくたくさん撮りました。

良品計画での経験も、独立を後押し

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