百貨店が「報道」に挑戦 新会社設立の本気度
昨年6月からの改装期間を経て、3月6日にグランドオープンした"新生"伊勢丹新宿本店。その大規模なリニューアルに合わせて、三越伊勢丹ホールディングスは昨年12月、2つのWEBサイトを立ち上げた。その一つが「FASHION HEADLINE(FHL)」である。
開設に際しては、公共性・中立性の高いニュースメディアを目指すため、企画・運営部門を事業会社化して、本社から完全に分離。三越伊勢丹ホールディングスが95%出資する「株式会社ファッションヘッドライン」を新設した。「サービス名を社名に冠し、編集長に大きな権限を与えることで、報道の独立を強く意識している」(ファッションヘッドライン代表取締役・田沼和俊氏、事業戦略担当・菅沼武氏)。
編集長を務めるのは、「WWD JAPAN」(INFASパブリケーションズ)や「SAVVY」(京阪神エルマガジン社)をはじめ、雑誌やWEBとファッションメディアを数多く手がけてきた野田達哉氏。三越伊勢丹の社員ではなく、報道の専門家を起用することにこだわった。「伊勢丹が発信したい情報を出すのではなく、今ニュースとして発信すべき話題は何かを編集長が判断し、発信する。PRとは明確に分けた運営を徹底している」(田沼氏)。
あと80%