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「限定モノに女性は弱い」は本当か?最も「効く」訴求フレーズ

協同宣伝

普段よく見聞きする、食料品の訴求フレーズにおける効果

“今だけ感”に女性は弱い効く訴求フレーズとは

協同宣伝は「言葉をテーマにした自主調査」の第2弾として、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県を対象に実施した「普段よく見聞きする、食料品の訴求フレーズ*における効果」の実態調査結果を発表した。

消費者の関心や購入意欲を高める目的で使われる「訴求フレーズ」は、消費者の購買行動においてどのくらい目的を達成しているのか。調査では「きっかけ」を、ポジティブ/ネガティブそれぞれ5段階で設問し、その加重平均スコアで全般傾向を確認した。

「気になって注意を向けるきっかけになる」ベスト5では、「~限り」や「今だけ」といった「限定モノ」が4つランクイン。「本日」-「今」-「期間」-「季節」と限定度合が高い順でランクインしており、より“今だけ感”を出したフレーズの訴求効果が高いことが分かった。男女別に見ると、男性よりも女性の方が「訴求フレーズ」の影響を大きく受けていることが分かる。よく言われるように、企業が消費者に対して、「購買」というアクションを起こしてもらうには、いかに女性消費者の心をつかむかということが重要であるようだ。

一方、ワースト5には、タレントや有名人、料理研究家などの「お薦め」がランクイン。一昨年前に騒がれた芸能人による「ペニーオークション」の事件も少なからず影響しているものと思われる。「◯秒に1つ売れています」や「絶賛発売中」といった古くからの宣伝文句とされる言葉も、現代の消費者の購買の意思決定には影響を与えないことがうかがえる。

「最終的に買おうと決心するきっかけとなる」フレーズのベスト5は、「注意を向けるきっかけ」のベスト5と共通の“限定モノ”フレーズで、消費者の購買行動を後押しするフレーズとして「広告の品」が5位に入った。ワースト5は「気になって注意を向ける~」のワーストとまったく同じフレーズがランクインしており、協同宣伝は、「これらのフレーズは購入意思決定プロセスには貢献しにくい傾向が見て取れる」と結論付けている。

*調査対象の「訴求フレーズ」は、「食料品」対象によく見聞きするものの中から、“半額”や“40%off”等価格を中心とした数字自体が唯一最大の影響要因と思われるものや、「抽選で~が当たる」「もれなく~プレゼント」等プレミアムキャンペーン等における景品自体に大きく依存すると思われるものを含まない30フレーズを任意抽出

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    ※<調査対象・30の訴求フレーズ>

    1.「本日限り」、2.「期間限定」、3.「季節限定」、4.「数量限定」、5.「絶賛発売中」、6.「新発売」、7.「NEW!(新しくなった)」、8.「CM放映中」、9.「広告の品」、10.「お買い得品」、11.「目玉商品」、12.「キャンペーン実施中」、13.「売り上げナンバー1」、14.「売れてます」、15.「販売数○個突破」、16.「○秒に1つ売れています」、17.「『モンドセレクション』受賞」、18.「『~(内閣総理、農林水産等)大臣賞』受賞」、19.「お値打ち価格」、20.「先着○名様」、21.「お一人様○個限り」、22.「『○○(TV番組)』で紹介されました」、23.「『○○(新聞・雑誌)』で紹介されました」、24.「店長お薦め」、25.「『○○(プロ/シェフ、料理研究家等)』のお薦め」、26.「『○○(タレント・有名人)』のお薦め」、27.「まとめ買いでお得」、28.「愛され続けて○○年」、29.「ワケあり商品」、30.「今なら増量」

    ※実査時の各語の提示順については、完全ランダマイズ化を行った

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    ※5段階選択回答肢に、各々( )のスコアを与えた上での加重平均スコアによる全体ベースでのベスト5を記録。<1:あてはまる(+2)、2:ややあてはまる(+1)、3:どちらともいえない(±0)、4:あまりあてはまらない(-1)、5:あてはまらない(-2)>

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    ※5段階選択回答肢に、各々( )のスコアを与えた上での加重平均スコアによる全体ベースでのワースト5を記録。<1:あてはまる(+2)、2:ややあてはまる(+1)、3:どちらともいえない(±0)、4:あまりあてはまらない(-1)、5:あてはまらない(-2)>

■協同宣伝
調査エリア 東京・神奈川・埼玉・千葉
調査対象 20~60代の男女
サンプル数 1000人(「性×年代」別のセルごとに100人を割付)
調査期間 2014年3月19日~20日
調査方法 登録パネルを活用したWeb調査
調査実施機関 アイブリッジ
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