多文化が共生するまちの魅力を楽しみながら発信しようと、豊島区に住む・働く有志が集まり活動を続けている。プロジェクトリーダーでありマンガ家の筆者が、その歩みを解説する。
2014年、「豊島区が消滅可能性都市」に指定されたというニュースが豊島区民に衝撃をもたらしました。東京都23区では唯一の指定です。「え、私たち絶滅するの?」と思ったことを覚えています。消滅可能性都市とは、30年間で若年女性の人口が50%以上減少すると見込まれる自治体のことです(2024年の発表で豊島区は消滅可能性自治体から脱却)。
この事態を受け、豊島区はさっそく対策として「わたしらしく、暮らせるまち。」を基本コンセプトに区民参加型ワークショップを開催しました。そのうちの一つが「としまぐらし会議」です。そこに集まった中で「豊島区の多様な文化を楽しみ、伝えるメディアをつくりたい」と集まったメンバーでつくったのが“池ブルックリン”でした。
池ブルックリン始動
豊島区は住民の12%が外国人の方で、少し歩くだけでも白い帽子をかぶったイスラム教徒や、中国語を話す...
あと80%