SNS上で人事・採用に関する発信が活発に行われる一方で、炎上リスクは増している。人事領域特有のリスクもある中で、レピュテーション低下を未然に防ぐために、広報担当者が押さえておくべきポイントとは。
「ソーシャルリクルーティング」が一般的になったことで人事・採用関連のSNS炎上が毎年起きている。こう指摘するのは、デジタル上で発生した危機を専門に研究する、デジタル・クライシス総合研究所の前薗利大氏だ。
ソーシャルリクルーティングとは、SNSを活用した採用手法を指す。企業と求職者との距離感を縮める手段として、人事担当者がSNS上でアカウントを開設し、社名、肩書、名前、顔写真を公開するスタイルが浸透してきた。だが、投稿の主語が「企業」から「従業員個人」へと移行することでトラブルも起きやすくなっている。
図1 人事・採用関連の炎上、2つの潮流と対策
① 社名・顔出しの人事担当者アカウントで「個人の見解」を発信し炎上
社名を出して不特定多数の人に向け発信している場合、個人の考えを発言したとしても企業の見解と認識されやすい。個人のアカウントであっても、投稿ルールを事前に決めておきたい。…
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