宣伝会議は2024年8月2日、「コーポレートブランディングカンファレンス」を開催。実務家や専門家が講演を行いました。本稿では、カルビーの講演をレポート。ブランディングに寄与する「オウンドメディア」について聞きました。
1949年に創立し、健康に役立つ食品づくりに取り組んできたカルビー。今や10の国・地域で商品を展開し、従業員数は約5000名(連結)。じゃがいもを使用した商品に加え、新たな食領域への事業拡大も図っている。
企業イメージの偏りに課題
オウンドメディアの立ち上げを検討し始めたのは2020年。商品広報だけでなく企業情報の発信強化を検討しているタイミングだった。当時、ブランディングにおける課題の一つとなっていたのは、企業イメージの偏りだ。企業イメージ調査では、フレンドリーな印象は強いものの、イノベーティブやアウトスタンディング(卓越)といった印象は薄いことが分かっていた。一方、長期ビジョンでは、海外市場や新規事業を成長の軸として「変革」を進めることを打ち出している。「ビジョンにもとづき、イノベーティブやアウトスタンディングの要素を高めていく必要があると感じていました。そのカギとなるのは、企業情報を丁寧に伝えること。特に、商品の開発秘話や従業員の想いのようなストーリーの発信を積み上げることが有効だと考えました」と…
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