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メディア取材が増える広報の秘訣

「メルカリが取り組む意味」を丁寧に伝え事業に紐づくメディア露出を獲得

メルカリ

メディアでの取り上げられ方は、広報活動における話題の提供の仕方、記者との対話の仕方によっても異なってくる。メルカリでは2023年の年末に期間限定で没入型施設「ウチの実家」をオープン。メディア掲載により計1.5億ものリーチを獲得した本企画をもとに同社のメディアリレーションについて聞いた。

メルカリは2023年11月29日から12月3日の5日間限定で実家に眠っているような懐かしいモノとの再会ができる没入型施設「ウチの実家」でのイベントを原宿にて開催。開催初日にはメディア向けのPRイベントも実施し、テレビ局をはじめとするメディア関係者が訪れた。

「ウチの実家」は、2階建ての家屋と実家にありそうで懐かしく、フリマアプリ「メルカリ」でも出合えるアイテム2000点以上で構成された施設。こたつ、石油ストーブ、マッサージチェア、熊の木彫りなどが、まるでその家で生活しているかのように配置されており、来場者は写真を撮る、自身の実家にあるモノを探してみる、ひたすらダラダラするなど自由に施設内で過ごすことができ、実家にいるかのような“疑似帰省”を体験できる。「平成レトロ」をテーマに2000年代初頭の実家をイメージしてつくりこまれた施設は、本当の実家のようだと話題に。開催期間5日間で累計入場者数約1800人を記録。民放のすべてのテレビ局で取り上げられ「ウチの実家」に関するメディア掲載数は約40件に。計1.5億ものリーチを獲得した施策となった(2023年12月末時点)。

没入型施設「ウチの実家」

展示するアイテムはプロジェクトメンバーが一つひとつ吟味。2000年代初頭という時代設定にあわせて、当時人気があったブランドは何か、ポスターはどのように貼るかなど、「平成レトロ」を感じられるリアルな世界観を大切にした。

コロナ禍後初の年末に注目

メルカリでは、1年以上使用しておらず理由なく家庭内に保管しているモノを不要品とし、不要品保管数量調査および「メルカリ」の平均取引価格により不要品を金額換算した数値を「かくれ資産」と定義。2018年から日本の家庭に眠る「かくれ資産」の調査リリースを発表している。2023年版の調査によると、国民ひとりあたりの「かくれ資産」は平均約53.2万円、年末年始の...

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