リアルの価値が再認識される中、オフィスは企業にとってコミュニケーションツールとしての存在感を高めている。その戦略に迫った。

電子書籍の流通業を展開しているメディアドゥ。コロナ禍によるリモートワーク体制を経て、「創造性が発揮できるコミュニケーション拠点の重要性」を再認識。2022年9月にオフィスをリニューアルした。
同社の事業は出版社と電子書店の間に入る取次がメインだが、取引先との深い関係構築を図るにはリモート体制では限界があった。「非対面コミュニケーションでは対話や、その先の新たな価値の共創が難しかった」と社長室広報セクション マネージャーの戸張紗希氏は言及する。

皇居の緑あふれる景観を背景に、活発なコミュニケーションを促進し、思索を深めるきっかけに。
その打開策として、従業員が出社したくなる様々な工夫や、取引先も「自発的に訪れたくなる場」を構想。またコミュニケーションによって、創造的な発想が生まれる拠点が必要という結論に至りオフィス刷新に至ったという。


希少な蔵書は、社内外からオフィスに「訪れるきっかけ」となる
膨大な書籍は、社内外の士気を上げる役割も。昨今、バズった『残像に口紅を』の生原稿など、長年の編集経験から業界でも知られた新名新COOが担当した当時の蔵書も多数。


希少なコレクションが揃う「レオナルド・ダ・ヴィンチルーム」。こうしたコレクションは、取引先が来社するきっかけとしても機能する。
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