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IRの学校

IRの学校 16時限目「経営者の悩みに対してできることは?」

大森慎一(バンカーズ)

イラスト/もとき理川

上場財部株谷:こんばんは。

大森:こんばんは。新年度も始まって、新しい取り組みにもチャレンジというところかな?

上場:そうですね、今年度も盛りだくさんの企画を考えているので、よろしくお願いします。

株谷:はい、そうですね。

大森:あれっ、株谷さん、珍しく迷いのある顔をしているけど。

株谷:ああ、すみません。年度計画自体には、それなりに自信があるのですが…少し違う相談いいですか?

大森:おっ、なんでしょう?

株谷:先日、社長と主幹事証券*1にご挨拶に行った帰りの話なんですが。

*1 株式公開などに関する全般的な指導や関係機関との均衡・調整などを行う会社のこと。

大森:IRにも関係ありそうな話だね。

株谷:帰り道に食事をご一緒させていただいた後、「社長は孤独だと聞いていたけど本当だね。支えてよね、株谷君」と言われて。業績は堅調ですし、他社提携や新規事業もそれなりに順調だと思っていたので、逆に心配になりまして。

大森:心配?会社の将来性?

株谷:そこは自信と自覚をもって対処しているので問題ないのですが。社長の弱気を聞くのも初めてでしたし、社長の支えと言われても、一経営企画員、IR担当として何ができるものかと思いまして。

大森:なるほど。では、本日は「IR活動で社長をサポートする方法」を考えてみよう。

財部:私たちにはまだ早いかもしれませんが、参考にしたいと思います。

社長の役割って?

大森:まず、社長・CEOの役割を整理しようか。会社の規模やガバナンス状況によって微妙な差はあっても、経営理念実現のための最高責任者、象徴であるととともに、具体的な事業戦略を計画・実行するリーダーでもある。

株谷:そうですね、我々のようなベンチャーだと、コアコンピタンス*2そのものだったり、オーナーだったりもしますね。

*2 企業活動において中核となる強み。

大森:そういう数多くのステイタスがあるからこそ、丸ごと相談できる相手がおらず、孤独と感じたりするんだろうね。

株谷:なるほど、いろいろありますね。

大森:そしてIR活動においては、ストーリテラーかつ主役な一方、題材でもあり、最大の協力者でも...

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