テレビ東京出身で経済番組のディレクターを務めていた筆者が、実際に人気番組の制作者にインタビューしメディア対応の極意を聞き出します。
『クローズアップ現代』 |
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昨年4月、あの『クローズアップ現代』が帰ってきた。2016年から『クローズアップ現代+』と名を変え、放送時間帯を22時台に移していたが、今回リニューアル。昨年2022年に再び『クローズアップ現代』とタイトルを戻し、放送時間帯も19時台となった。
「カラフルさ」強化とデジタル化
リニューアルによって、『クロ現』はどう生まれ変わったのか。リニューアルをとりまとめ、番組を統括している2人のチーフ・プロデューサーに、その狙いと手応えを聞いた。
「『クロ現』というと、硬派なイメージがあると思います。ですが、以前はかなり広範なテーマを取り上げていました。例えば『旭山動物園がなぜ人気?』『カラオケブームの深層』『青いバラはなぜ存在しない?』など、時代ごとに多様な企画が生まれています。今回のリニューアルに伴い、直球の報道と同時に、特集テーマのカラフルさも強化するようにしました」。
こう語るのは入局以来、今までずっと報道畑を歩んできた松本卓臣チーフ・プロデューサーだ。主に、報道系のテーマを統括している。
また、今回のリニューアルの狙いは「カラフルさ」強化だけではない。視聴者の「録画視聴やネット動画視聴の増加」といった視聴習慣の変化に合わせた新たな試みもあるという。
松本氏と同期で入局し、主に情報・制作系の特集を統括している飯田健治チーフ・プロデューサーは...