認知が少ない企業でも、開発段階から賛同を集めることで商品のPRに効果を発揮するクラウドファンディング(以下、クラファン)。クラファンでいくつもの商品化を実現しているロジャース代表取締役 中田有治氏に、賛同を募る秘訣を聞いた。
#クラウドファンディング
#Pinterest
「KASATH」は、同社が手がけたオリジナル商品だ。蚊取り線香を風車のように挿して使う、スタイリッシュな形状が目を惹く。アウトドアシーンで地面に挿したり、紐で吊るしたりして使用でき、残量も分かりやすい。多様なサイズの蚊取り線香に対応でき、工具箱などに入れてスマートに持ち運べるのも特徴的だ。
販売にクラファンを選んだ理由を中田氏は「物であふれる現代、認知の低い後発メーカーの商品を選んでもらうには、商品の開発背景や用途を含む『ストーリー』を伝えいかに共感を得られるかが重要です。パッケージやECサイトだけでは伝えきれない『ストーリー』を知ってもらう手法として、クラファンが最適でした」と語る。
クラファンは、プラットフォーム上のランディングページに「商品開発の経緯」や「製作における思い」を綴ってアピールする文化があり、ECサイトなどと比べ長めのストーリーを読んでもらえる確率が比較的高い。そこで「KASATH」のページにも開発への思いや見た目、機能性といったストーリーをアピール。
「ありそうでなかった商品」というコンセプトや、「残量が一目で分かる」など商品の特徴である「ペグ型」のメリットを、実際に地面に挿して使用しているイメージ画像やイラストとともに記載した。閲覧者に自分も使ってみたいと思わせ、賛同を集めているのだ。