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広報のための「調査」活用入門

広報担当者へのおすすめの文献をリサーチャーが紹介

菅原大介

広報担当者の業務が年々多様化する近年。施策の効果を測る手法や、リリースなど情報発信に活用するデータの取得として、リサーチ業務が求められるようになってきた。リサーチで意識すべき姿勢やポイントを見ていこう。

    Q1 企業イメージを把握するために、最適なリサーチ方法は何ですか。

    A.企業(サービス・ブランド・組織活動)の認知度・イメージを把握するには、評価モニタリング用の調査テーマ(ビジネスへの影響要因などを測る手法)を活用します。以下では、組織の成熟度に合ったリサーチを使えるよう、基本形と発展形に分けて説明します。

認知度・イメージ調査の基本形となるのは、❶ブランド認知度調査、❷ブランドイメージ調査、❸コンセプト受容度調査です。アンケートを企画する時には、「誰に、何を、どう聞くのか?」を図1の要領で整理します。

図1 認知度・イメージ調査の例 基本形

図1 認知度・イメージ調査の例 応用形
*広報の実務と関連性が深い調査テーマを抜粋。このほか、広告効果測定の中でこのような調査が実施されることも多い。
*実施方法には多様なパターンがあるため、本図の内容は一例とする。認知度も総合的なものから個別のものまで様々ある。

著者作成

リサーチ手法は組織の成熟度で見極めを

もし基本形のリサーチ活動ができているなら、応用形の調査も組み合わせていきます。全体的な調査の方法論は【1-A】の記事を、近年重視されている独自性の測り方(つくり方)は【1-B】の記事を、それぞれ参考にしてみてください。

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【1-A】調査手法への理解を深める記事

横断的なデータドリブン組織に必要な、定量調査と定性調査の使い分け方|菅原大介

https://note.com/diisuket/n/nc5f302c13f7f

【1-B】CEPへの理解を深める記事

ブランド想起の入り口、カテゴリーエントリーポイント(CEP)の重要性|ネオマーケティング

https://column.neo-m.jp/column/marketing-research/-/3259

    Q2 業務に活かせるデータを得るために、リサーチで心がけるべきポイントを教えて下さい。

    A.「アウトカム」ファースト、「デスクリサーチ」、「事実」を「見識」で読み解く、を意識しましょう。

広報担当者がリサーチを行う際の基本的なポイントは、3つあります。よくある失敗を避けて実務で活用でき、また成果が見込めるデータを得るには、次のことを心がけるのが重要です。

❶「アウトカム」ファースト

リサーチでデータを得ると仕事の幅は広がりますが、データの作成数などの行動量を目的化させないように注意します。例えば、「月に1回、調査データを公表する」ことは仕事のゴールではありません。

大切なのは、「リサーチのデータが組織活動に何をもたらすのか」つまり「アウトカム」を明確にすることです。広報は組織におけるパーパス・ビジョンの第一表現者として、例えば...

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