テレビ東京出身で経済番組のディレクターを務めていた筆者が、実際に人気番組の制作者にインタビューしメディア対応の極意を聞き出します。
『めざまし8』 |
---|
『めざましテレビ』は、28年続くフジテレビの朝の看板番組だ。その「めざまし」の名を冠して昨年春にスタートした『めざまし8』。コンセプトは「大人のめざまし」だ。
「8時はひとつの区切りとなる時間です。家族が通勤や通学に出た後、ゆっくりとニュースを見たい『大人の時間』が始まる。そして見ているうちに目覚めてくる、あるいは見ていて元気になるという世界観は『めざましテレビ』と共通しています」。
こう語るのは『めざましテレビ』でチーフプロデューサーを務めた後、『めざまし8』を立ち上げた渡邊貴チーフプロデューサーだ。
独自取材へのこだわり
『めざまし8』は、いくつも新機軸を打ち出している。その大きな柱となっているのが、「独自取材」へのこだわりだ。情報番組は「社会の関心ごとや重要なニュースを伝える」という性質上、どの番組も同じようなトピックスを扱うことになってしまう。だが、『めざまし8』は他局が扱わない「独自取材」の情報を毎朝伝えている。
「『めざましテレビ』から続けて見ている人にも『8時から新しいニュースが始まる』という気分になってもらいたい。ですから、番組独自の取材にこだわっています」。
ある1週間の独自取材のラインナップを見ると、実に幅広い。
「『いつもニコニコ笑って登園』3歳女児バス置き去り 園関係者を独自取材」「『キャーという悲鳴聞こえて』独自取材 子供“飛び出し”自転車と衝突」「『唐揚げ』『子供のおやつ』も狙われる 独自映像 危険!人襲うトビ『かみつき』も」。
「広く社会の関心を集めているニュース」から「ちょっとした街の話題」まで、独自取材は多岐にわたっている。