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地域メディアの現場から

『地球の歩き方』とコラボ 30周年企画では北海道に「恩返し」

札幌テレビ放送(STV)『どさんこワイド179』

ローカルで人気のテレビ番組や地元情報をきめ細かく伝える新聞・雑誌の編集方針や人気の秘密、つくり手の考え方を紹介します。

    札幌テレビ放送(STV)『どさんこワイド179』
    放送日 毎週月曜~金曜 15時48分~19時
    放送開始 1991年10月
    放送エリア 北海道
    制作体制 約30人
    出演者 福永俊介、村雨美紀(いずれも札幌テレビアナウンサー)ほか

    人気のコーナー

    さっぽろランチキング(2022年4月~)
    札幌エリアのおいしいランチの店を、街行く人100人に調査しランキングで紹介。地元の人だからこそ知る名店が登場する。

    ハナタビ北海道(2021年6月~9月)
    日本最大級の菜の花畑やラベンダー畑など、見頃を迎えた花々とその物語を届ける企画。コロナ禍で外出ができない中で「お出かけ気分を味わえた」という感想が寄せられた。

    福さんぽ(2022年5月~)
    メインキャスターの福永俊介アナウンサーが、散歩を通してたくさんの“福”を探し回る街ぶらコーナー。

札幌テレビ放送(STV)が1991年10月に放送開始した情報番組『どさんこワイド179』。ニュース番組として北海道でその日に起こった出来事を伝えることを基本に、生活に役立つ情報や話題を発信。地域密着ニュースと生活情報を生で伝える「夕方ローカルワイド番組」の草分け的存在だ。メインターゲットは主婦だが、20代~65歳以上の幅広い年代を想定した情報を届けている。

30年連続、視聴率首位

プロデューサーの岸弘氏は「旬の情報をどこよりもいち早くお届けすることを常に意識しています。それはニュースのみならず、グルメ情報やお得情報の特集においても、今流行っているものや注目されているものにこだわってネタ探しをしています」と語る。

STVは、北海道エリアの世帯・全日視聴率において1992~2021年度まで30年連続トップに君臨。また、全日・ゴールデン・プライムの3部門では、2008~2021年度まで14年連続で三冠を達成している。そんなSTVの看板番組である『どさんこワイド179』は、同時間帯に民放4局がしのぎを削る中で首位に位置している。

支持を得ている要因を「『夕方にテレビをつければ必ずやっている』という安心感」と語る岸氏。番組放送1回目から続く料理研究家・星澤幸子による料理コーナーなど、30年間で築き上げられた視聴習慣は大きな強みだ。

また、同番組はメインキャスターやレギュラーにタレントは起用せず、STVのアナウンサーが担っていることも他局とは異なる点だ。放送中の突発的な災害やニュースにも対応できるため、ニュース番組としての安定感ももたらす。

「タレントさんで番組の色をつけるのではなく、STVのアナウンサーそれぞれの親しみやすいキャラクターで伝える、ということを伝統的に続けてきました。それが、親しみやすさと安心感につながっているのかなと思います」。

一歩踏み込んだ提案を

取材先や取り上げるネタ探しは、ディレクターに加えて、専属のリサーチャー2人が担当している。

印象に残っているプレスリリースの例として、SNSなどで...

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