日本唯一の広報・IR・リスクの専門メディア

           

BtoB広報の実践

はじめての広報活動、何から着手?全社の協力を得るには?

殿村美樹氏(TMオフィス)

これまで広報活動に取り組んでこなかったBtoB企業が最初に着手すべきことは。『売れないものを売る ズラしの手法』の著者で、TMオフィス 代表取締役・PRプロデューサーの殿村美樹氏に聞いた。

Q1 これまで広報活動を行ってこなかったBtoB企業です。何から着手すればいいのでしょうか。

広報活動の一歩目として重要なのは、何よりも先に「目的を明確にすること」です。しかし実績がない状態では社内に広報の役割を知らしめることができず、共通の目的を理解してもらうことは困難です。そこでおすすめしたいのは、広報活動の目的を、「企業の認知拡大」などから「人材獲得」にずらして社内にアピールすることです。比較的簡単に広報への共通認識を得ることができるでしょう。特に現在は、少子高齢化によって人材確保が非常に難しくなっていますので、「人材獲得」のための提案は、経営陣に対して強力に作用します。

また、「人材獲得」に目的をずらす効用は他にもあります。一般的にBtoB企業の従業員は自社の紹介にあまり慣れていないことが多いのですが、人材獲得のためとなると目標が定まるので「うちの会社は良いところがこんなにある」と積極的な発言がいくつも出てくるようになるのです。人材不足という喫緊の大問題を解決するためなら、全社をあげて広報に協力するというケースも珍しくありません。

例えばSNSを使ったBtoB広報の一例として、ある老舗の警備保障会社は採用活動を目的に、TikTokに課長や...

あと60%

この記事は有料会員限定です。購読お申込みで続きをお読みいただけます。

BtoB広報の実践の記事一覧

BtoB広報の実践の記事一覧をみる

おすすめの連載

特集・連載一覧をみる
広報会議Topへ戻る

無料で読める「本日の記事」を
メールでお届けします。

メールマガジンに登録する