ローカルで人気のテレビ番組や地元情報をきめ細かく伝える新聞・雑誌の編集方針や人気の秘密、つくり手の考え方を紹介します。
TSKさんいん中央テレビ『かまいたちの掟』 | |
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放送日 | 毎週水曜 24時25分~24時55分 |
放送開始 | 2020年10月 |
放送エリア | 島根県、鳥取県 |
制作体制 | ロケは約10人、編集などに携わるのは約6人 |
出演者 | かまいたち(山内健司、濱家隆一) |
反響の高かった放送回
ありがとう下ネタ。そして、さようなら⋯1時間スペシャル(2022年4月27日放送)
TVerの過去の視聴傾向で「下ネタ」の回以降、女性の視聴者の割合が減少。「下ネタ」を封印するため、鳥取県米子市の商店街で思い残すことなく「下ネタ」を出し切る回を企画した。
かまいたち二人きりでお昼ごはんを食べよう(2022年3月30日放送)
「素のかまいたちを見たい」という視聴者の要望に応え、2人きりで古民家で収録するシリーズの第2弾。特に女性ファンから好評を得た。
帰ってきたチャレンジマン(2022年2月23日放送)
さらば!チャレンジマン⋯(2022年3月2日放送)
世界平和と軽スポーツの普及に力を入れる、島根県雲南市のローカルヒーロー「チャレンジマン」が2回目の登場。故郷に帰ることになったチャレンジマンが、かまいたちと最後の対決を行った。
今やテレビで見ない日はない、人気お笑いコンビのかまいたちが出演する『かまいたちの掟』(TSKさんいん中央テレビ)。松江市出身でボケの山内健司とツッコミの濱家隆一が、山陰地方の様々なスポットを巡りながら独自の「掟」を考案するロケバラエティ番組だ。
ターゲット層はかまいたちや制作陣のディレクターらと同世代の30~40代の男性と、かまいたちのファン層でもある20~30代の女性だ。
山陰から全国へ発信する番組
放送開始は2020年10月。番組誕生の経緯について企画・演出担当の川中優氏は「テレビ番組を地上波だけで見る時代ではなくなったからこそ『山陰から全国に発信できる番組を作りたい』と、現場の若手から会社側に提案したことでスタートしました。『地元の山陰地方で視聴率15%を取ること』ではなく、『全国の1%の人にファンになってもらうこと』を1番の目標にしています」と語る。
当初から全国の視聴者を見据えた番組だからこそ、通常のローカル番組とは異なる制作の工夫もある。例えば、ロケで訪れた飲食店の情報などは最小限にとどめている。それは、地元の鳥取・島根の視聴者だけが見やすい番組にならないように意識しているためだ。
全国ネットの番組を含めて数多くのレギュラー番組を抱えるかまいたち。その中でも『かまいたちの掟』ならではの魅力は「かまいたちのロケの面白さを純粋に見せること」と川中氏。BGMやナレーションなどの過度な演出をしないことも工夫点のひとつだ。
「ロケは基本的に東京からの日帰り4本撮りで、かなりタイトなスケジュールで行っています。30分番組ですが、ロケ時間が40分未満で終わることも。ほとんどカットしなくても成立する“達人”のロケだからできるつくりかたですね」。
さくらんぼテレビ(山形県)や関西テレビ(大阪府)、テレビ新広島(広島県)、サガテレビ...