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メディアの現場から

日本初ぽっちゃり女子向け雑誌 商品開発の企業コラボも多数

文友舎『la farfa』

報道対応を担当するPRパーソンにとって、気になるのがメディアの裏側。企業取材のスタンスや、プロデューサーや編集長の考えに迫ります。

文友舎『la farfa』DATA

  • 発売日:奇数月20日
  • 発刊:2013年3月(2014年3月に独立創刊)
  • 編集体制:編集担当3人、広告担当1人、外部スタッフ約6人
  • 「日本初のぽっちゃり女子のファッション誌」として、2013年に創刊した『la farfa(ラファーファ)』。創刊第1号の表紙はお笑いタレントの渡辺直美が務めた。身体の大きな20~30代の女性をメインターゲットに、サイズL~10Lの洋服を掲載。ベーシックからカジュアル、コンサバまで幅広い着こなし術を届けている。

    創刊当初は年2回の発刊ペースを想定していたが、創刊1年後からは隔月発行へとなっている。

    身長・体重・スリーサイズ掲載

    創刊当初から携わっている編集長の高井淳氏。『la farfa』誕生経緯について「創刊当時の編集長がふくよかな体型の女性だったのですが、『通常のファッション誌の大部分はレギュラーサイズの洋服の紹介で、自分に合った情報はどこにも載ってない』というモヤモヤを抱えていました。他にも悩んでいる人は確実にいるはずだと考え、1冊まるまるぽっちゃりさんのためのファッション雑誌をつくってみうようと立ち上げました」と語る。

    『la farfa』が他の女性ファッション誌と大きく異なるのは、モデルの身長、体重、スリーサイズが掲載されていることだ。ぽっちゃり体型の女性は、通常のファッション誌を見ても、そもそも自分に合ったサイズが販売されていないことも多く、サイズが合ったとしても痩せたモデルの着用イメージでは参考になりにくい。

    「洋服を着ることは、衣食住のひとつでもあるようにリアルなこと。『憧れの存在のファッション誌』ではなく、実用的な洋服の情報を届けようと創刊当初から決めていました」。

    2013年3月の発刊後、「衝撃を受けた」という読者の声が多く寄せられた。「ぽっちゃりさんは『どうせ私なんておしゃれしたって可愛くなれない』『そもそもおしゃれな洋服もない』と諦めてしまっていた人も多かった。そのような人たちに、ファッションの楽しさを知るきっかけになってくれたのではと、手応えを感じました」。

    「悩みはビジネスチャンス」

    編集部は、月1回の企画会議を実施。ぽっちゃり女子に寄り添った企画をつくるべく、モデルとの会話や読者アンケートから本音をすくい上げることを意識しているという。

    『la farfa』では、洋服や下着、靴などのアパレル企業とコラボし、ぽっちゃり女子向け商品開発なども...

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