「起業と言えば立命館」を目指し、ブランディングを行っている立命館大学。2021年6月には「起業・事業化推進室」を設立した。関西だけでなく、全国での知名度アップのために行っている同学の取り組みとは。
ゴールは社会課題の解決
──起業支援に関するメッセージ発信をされている背景を教えてください。
立命館大学の全国的な地位向上が課題としてありました。関西と比較すると、関東では、自己評価しているほどの評価も知名度もありません。「挑戦をもっと自由に」の学園ビジョンのもと、10年後のあるべき姿を「次世代研究大学」と定めました。研究成果を蓄積するだけではなく、新しいビジネスによりアウトプットしながら社会貢献できる人材を育成することが、私たちの使命であり、生き残る道だと再認識しました。
現在は社会起業家輩出のために、大学全体で研究と教育のコラボレーションの土台づくりを推進し、広報ではその取り組みの認知拡大を目指しています。収益の即時性が高い事業でなくとも、人材育成という長期的な目線で、学生起業家を支援できるのも大学ならではだと考えています。
──起業家輩出における人材育成の要となるのが、「RIMIX(社会起業家支援プラットフォーム)」でしょうか。
はい。社会課題を積極的に解決する社会起業家の育成を目指して「立命館・社会起業家支援プラットフォームRIMIX」を立ち上げました。起業家マインド養成から起業支援までを一貫させたプロジェクトの全体像を見える化し、学生の支援拡充に動いた結果、実際に起業する学生も出てきました。企業との連携も功を奏しています。RIMIXのプログラムには、コモンズ投信やソニーなど各社のノウハウとリソースを活かしており、社会実装をゴールに展開しています。
こうした動きは、学園ビジョンにもとづくものです。また2021年には、大学内の情報を集約する組織として「起業・事業化推進室」を設置しました。
──社会起業家を育成している大学としての認知拡大に向けた広報戦略は?
特に注力しているのは...