「人の思いをカタチにする」をパーパスに掲げるデザインエージェンシー、たきコーポレーション たき工房。同社が持つパーパスを起点にした独自のブランディングメソッドから、実際に支援した“変われる”事例を解説する。
出所/たきコーポレーション たき工房
パーパス元年と称された2021年。国内外のリーディングカンパニーが続々とパーパスを掲げ、経営やブランディングに取り入れてきた。ニューノーマルの時代において、もはやパーパスはトレンドの域を超えて、ノーマルな概念になりつつある。
同社ではパーパスが周知されていなかった2014年から、パーパスを起点にブランディングからクリエイティブまで一貫してデザインしてきた。同社 井上元気氏は、「当時は10件程度だったプロジェクトの依頼数も、今では約300件に増加しました。『社内の閉塞感を打破し、社員のモチベーションを上げたい』『周年を機に、大きく舵を切り直したい』『共感を生むためにブランドの見せ方を刷新したい』など、“変わりたい”と願う企業は増えてきています」とパーパスブランディングへの注目の高さがうかがえると言及した。
そもそも、パーパスとは「存在意義(PURPOSE)」の意。自社のバリューと社会や顧客のニーズが交わる部分から抽出できる。パーパスを言語化することもステップとして重要だが、あくまで目的は「社会における自社のパーパスに共感してもらうこと」。言語化はゴールではなく、パーパスを機能させるためにも、可視化を通じて社内外に「伝える」ことが重要となってくる。
“変われない”空気感を変える
ただ、“変わる”ために最も必要なのは「変わることをやり抜く熱量」だと、同社 大入将太郎氏。講演では、パーパスブランディングの手法と顧客自身の熱量をかけ合わせ、変革に着手した川重冷熱工業の事例を紹介した。
川重冷熱工業は、SDGs実現に向けて業界全体が変化を求められるなか、社員の意識改革と企業価値の再発見を目的とした50周年プロジェクトをスタート。パーパス開発と同様のプロセスでビジョン・スローガン・達成目標を策定し、それらを起点にVIの明確化をはじめウェブサイトやブランディングムービーも制作している。
川重冷熱工業の社員インタビューでも「議論を通じて、一人ひとりが持つ想いの共通項を言語化できた」「長年悩んでいた見せ方の統一に成功した」「発信したメッセージを実現しなければ、と良いプレッシャーになっている」など、パーパスブランディングのメリットが挙げられたという。
ブランディングでは、その過程で漂う“変われない”という空気を変えることが重要と大入氏。川重冷熱工業では、社員参加型ワークショップにより、社員のマインドと意思決定のプロセスを変革し、解として導き出される会社の未来像を刷新。その姿に基づくクリエイティブまで開発することで、会社のイメージとそのイメージを維持するシステムも変換した。その結果、ゴール設定した社員のモチベーションの改革と、持続可能な社会へ向けた変化を促す企業価値を再発見できたのだ。

ブランドデザイン部
プロデューサー
井上元気氏

アートディレクター
大入将太郎氏

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