インターナルコミュニケーションを活性化させ、事業の成長を後押しする役割を担う社内報。今回は東京エレクトロンの社内報制作の裏側に迫ります。
東京エレクトロン『AEOLUS』
半導体製造装置の開発製造販売を行う東京エレクトロンの社内報『AEOLUS(イオロス)』はトップと社員・社員間の双方向コミュニケーションツールを目指して制作する。
巻頭は「Leader's Eye」と題したグループ各社や部門トップのインタビュー記事だ。2021年7月発行号では取締役会長の常石哲男氏が登場した。時価総額7兆円に達した企業価値について「少し前に『時価総額2兆円になったなあ、すごいねえ』というような会話をした記憶があります」とフランクな語りで導入する。自社の強みに関しても「“競争力のある付加価値が高い仕事”を通して、持続的に利益額と利益率を上げて、みんなでハッピーになろうよ」と柔らかい口調で伝える。
「このコーナーはコーポレートメッセージを丁寧に伝え、仕事をする上で大切にしていることを紹介し、人柄を知ってもらうという意味でも毎号4ページとっています。他のページより多少文字級数を大きくし本人のモノローグスタイルで統一し読みやすさに配慮します」と社内報を制作する同社総務部広報グループの社内報編集長・嶋崎綾子氏は語る。
この時の取材では、参考資料も含めパワポ複数枚にのぼる企画概要やストーリー構成、質問リストなどをつくり、インタビューの事前とインタビュー後の原稿確認でも会長との打ち合わせを重ねたという。「当社はフランクな社風で経営陣も取材に協力的です」と嶋崎氏は明かす。
世界各国のグループ会社から各地域の特色を伝えるコーナーが「わが街自慢!」。22年1月発行号ではTokyo Electron Europeのアイルランドオフィスがあるメイヌースを紹介。アイルランドはギネスビールの発祥の地で今も古い醸造所の建物が多く残るという。原稿と写真は...