インターナルコミュニケーションを活性化させ、事業の成長を後押しする役割を担う社内報。今回はスペースの社内報制作の裏側に迫ります。
スペース『ある日。』

商空間プロデュース企業として、空間づくりを行う(株)スペースでは2020年、社内報リニューアルを行った。社員の気持ちに寄り添い仲間意識を持てるよう彼らの実話を小説や漫画にまとめ気軽に読める短編集として編集した。
「新人時代のモヤモヤ」と題する4コマ漫画では、シュレッダ―に書類を詰め込みすぎて詰まらせてしまうなど新人あるあるに満ちた社内情景をユーモラスにスケッチした。「セキララ白書」と題された見開き漫画では、リモート勤務の中で先輩から急きょ依頼された作業エピソードを扱った。どこまで仕上げたらよいか不明のまま友人との約束もキャンセルし時間をかけ完成させ送信したら先輩から電話がかかり「ラフでよかったのに!」と返され途方に暮れる情景が描かれる。
漫画家については「制作会社から数名の方を提案してもらいました。あるある感をカジュアルに訴求できるよう、精密すぎず、柔らかくかわいらしいタッチの方にお願いしました」と社内報を制作する同社広報部の多賀梢氏は語る。
「ある日のはなし」と題された短編小説の1篇のタイトルは「聞いてもいいですか」。入社4年目でスーパーの店舗設計を担当するチームに所属する女性社員が主人公。社会人1年目は先輩に素直に質問ができず結果として作業が遅れ、結局先輩にフォローしてもらうことに。しかし年を重ねるにつれ後輩から相談されるようになる。そんな際、気をつけているのは忙しくてもなるべく笑顔でいて声をかけやすいようにしていると語る。
また「歩き続ける」とタイトルされたもう1篇ではベテラン営業パーソンが主人公。得意先のケーキ店販売コーナーでの提案について綴る。当初ライターから上がった原稿では、クライアントのオーダーになかったタイプの...