広報活動には、様々なメディアが積極的に活用されています。メディア史の観点から考察すると、どのような期待のもと、メディア利用がなされているのか、その本質が見えてきます。
2022年1月1日、日本マス・コミュニケーション学会が「日本メディア学会」に改称しました。1951年に日本新聞学会として設立し、1991年に日本マス・コミュニケーション学会に変わったので、2度目の改称になります。
日本語名称はシンプルなのに対して、英語名称はJournalism Society of Japan、The Japan Society for Studies in Journalism and Mass Communications、そしてJapan Association for Media, Journalism and Communication Studiesと変化し、学会のカバーエリアが拡大し続けていることを示唆しています。これは「宣伝」、「広告」、「広報」といった概念の変化、それぞれの効果研究の蓄積とも軌を一にしています*1。
学会の名称変更と時を同じくして、エリウ・カッツの訃報が伝わってきました。アメリカとイスラエルで活躍したコミュニケーション研究者で、2021年12月31日に95歳で亡くなったそうです。
研究の進化
カッツといえば、1955年にポール・ラザースフェルドと共に著した『パーソナル・インフルエンス』の中で「コミュニケーションの二段階の流れ」仮説を提唱し...
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