時代の変化に応じて生活者インサイトをつかみ、自社の価値を伝え、ブランドを成長させるには?ECを通じBtoBからBtoCへと事業を拡大するcottaと、ロングセラーブランドの市場拡大を図る竹下製菓。先代から事業継承した経営トップ2人が語り合う。
伝え方を変えて顧客を開拓
──事業について教えて下さい。
黒須:cottaが運営する「コッタ」は、お菓子・パンづくりにまつわる日本最大級の通販サイトです。大分県で1998年に創業した当時は、お菓子、パン屋様向けに包材を翌日にお届けするビジネスでした。しかしコンビニスイーツブームで街のお菓子屋さんが淘汰されたことを機に、「コッタ」を立ち上げ、BtoB、BtoC両方で売上をつくっていくことにしました。約160万人の会員がいます。
竹下:竹下製菓は、アイスクリームの「ブラックモンブラン」が主力のお菓子の会社です。チョコレートをまとったバニラアイスにクッキークランチをつけたアイスは、1969年の発売当時、珍しい商品で子どもたちのハートをわしづかみました。創業は120年以上前にさかのぼります。夏に甘いお菓子が売れなかったことからアイスの販売を開始。3代目社長がアルプス山脈の最高峰「モンブラン山」を眺めた時に感じた「この白い山にチョコレートをかけて食べたらさぞ美味しいだろう」という思いを商品化したのがブラックモンブランです。
──ブランドを進化させるために取り組んでいることは?
黒須:お菓子やパンづくりを趣味にされている方に喜んでもらえるよう、レシピ記事やインフルエンサーを起用したりしてコンテンツをつくってきました。サイトの滞在時間は伸び、アンケート調査の結果も良い。
しかしある時から売上とPVが伸びなくなりました。実は...