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組織を強くする企業ブランディング

cotta、竹下製菓 社長対談「生活者インサイトをつかみ企業ブランドをアップデートする」

黒須綾希子氏(cotta)、竹下真由氏(竹下製菓)

時代の変化に応じて生活者インサイトをつかみ、自社の価値を伝え、ブランドを成長させるには?ECを通じBtoBからBtoCへと事業を拡大するcottaと、ロングセラーブランドの市場拡大を図る竹下製菓。先代から事業継承した経営トップ2人が語り合う。

※本稿は「宣伝会議リージョナルサミット」での講演内容をまとめたものです。

(左)cotta
代表取締役社長
黒須綾希子(くろす・あきこ)氏

1984年大分県生まれ。明治大学卒業後、インテリジェンス入社。2010年タイセイ(現cotta)入社。2014年同社のECサイト運営会社TUKURUを設立。2020年より現職。3児の母。

(右)竹下製菓
代表取締役社長
竹下真由(たけした・まゆ)氏

1981年佐賀県生まれ。東京工業大学大学院卒業後、アクセンチュア入社。2011年竹下製菓に入社、製造ラインの改善などに取り組む。商品開発室長を経て、2016年現職。3児の母。

伝え方を変えて顧客を開拓

──事業について教えて下さい。

黒須:cottaが運営する「コッタ」は、お菓子・パンづくりにまつわる日本最大級の通販サイトです。大分県で1998年に創業した当時は、お菓子、パン屋様向けに包材を翌日にお届けするビジネスでした。しかしコンビニスイーツブームで街のお菓子屋さんが淘汰されたことを機に、「コッタ」を立ち上げ、BtoB、BtoC両方で売上をつくっていくことにしました。約160万人の会員がいます。

竹下:竹下製菓は、アイスクリームの「ブラックモンブラン」が主力のお菓子の会社です。チョコレートをまとったバニラアイスにクッキークランチをつけたアイスは、1969年の発売当時、珍しい商品で子どもたちのハートをわしづかみました。創業は120年以上前にさかのぼります。夏に甘いお菓子が売れなかったことからアイスの販売を開始。3代目社長がアルプス山脈の最高峰「モンブラン山」を眺めた時に感じた「この白い山にチョコレートをかけて食べたらさぞ美味しいだろう」という思いを商品化したのがブラックモンブランです。

日本最大級のお菓子・パンづくりのECサイト「コッタ」。扱いアイテムは3万点。約4割がプライベートブランド。

1969年に発売した「ブラックモンブラン」。

──ブランドを進化させるために取り組んでいることは?

黒須:お菓子やパンづくりを趣味にされている方に喜んでもらえるよう、レシピ記事やインフルエンサーを起用したりしてコンテンツをつくってきました。サイトの滞在時間は伸び、アンケート調査の結果も良い。

しかしある時から売上とPVが伸びなくなりました。実は...

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